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どうでもいい話 脱力エッセー  作者: カキヒト・シラズ


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スター・ウォーズ VS 戦争と平和

初出:令和6年4月18日


 さて、映画に詳しいフェースブック友から、これまで見た映画で一番が「スター・ウォーズ」、二番がソ連版「戦争と平和」というコメントをいただいた。

 本来、そのコメントに返すべき内容だが、「スター・ウォーズ」と「戦争と平和」の比較文学論も一興だと思い直し、今回の「どうでもいい話」に加えることにした。

 ちなみに小生は「戦争と平和」は小説を読んだだけで映画はソ連版もイタリア・アメリカ版も見ていない。


 「スター・ウォーズ」と「戦争と平和」。

 未来の宇宙戦争を描いたスペース・オペラと、19世紀の地上戦を描いた歴史物語。戦記物という以外、共通項は見出しにくい。

 

 あるオペラの入門書にワグナー「ニーベルングの指輪」は「スター・ウォーズ」に似ていると書いてあった。

 「スター・ウォーズ」ファンなら「ニーベルングの指輪」が楽しめるはずという意味なのだろうが、小生としては「新世紀エヴァンゲリオン」ファンならワグナーのオペラにはまるはずという持論がある。

 

 それはともかく、昔とくらべると「スター・ウォーズ」は株が上がり、「戦争と平和」は株が下がった感じがする。

 昔はロシア文学の文豪というとトルストイが1番、ドストエフスキーが2番という序列があった。ところが現在ではこれが逆転してしまっている。

 トルストイの小説「戦争と平和」は広大な大地を舞台に兵士たちが戦闘するスペクタクルシーンの描写が秀逸だ。

 発表当時、画期的な小説だったかもしれないが、スペクタクル映画が登場以降、活字でなく映像で楽しむべき物語になったかもしれない。

 視覚的表現では活字は映像に勝てない。

 一方、哲学的思弁や心理描写を描いたドストエフスキーの作品群は活字メディアで味わうのが最適の小説だ。だから21世紀になっても色褪せない。

 昔は世界文学の最高峰として「戦争と平和」を挙げる評論家も多かったと思うが、今はどうだろう。そもそも小説というジャンルが、映画、テレビドラマ、漫画、アニメ、ゲーム、(ラノベ?)といった後発のジャンルに押され、トーンダウンしてしまっている。


 「スター・ウォーズ」もまた興行的にはエピソード4封切時が一番人気があったのかもしれない。

 しかしながら当時、「SFマガジン」を定期購読していたが、「スター・ウォーズ」は評論家から酷評されていた。

 「スター・ウォーズ」は子供向けSF映画。大人のSF映画ファンは「2001年宇宙の旅」を好むべし。といった論調だった。

 「ブレードランナー」が封切になると今度は文芸評論家たちが、粋人は「ブレードランナー」を好み、「スター・ウォーズ」を好む連中はミーハーだとばっさり斬った。


 気がつけば小生はスピンアウト作品を除いてすべてのエピソードを観ており、しかも半分以上がロードショーで観ている。筋金入りの「スター・ウォーズ」ファンに分類されるかもしれない。

 しかし上記の理由から、これまで「スター・ウォーズ」ファンであることを隠す必要があった。あくまで見栄と世間体の問題であるが。


 しかしながらエピソード7封切時あたりから、「スター・ウォーズ」ミーハー説が消滅した感がある。こうした意味で「スター・ウォーズ」は昔より株が上がったように思える。


 以上、だから何だと言われても返答しようのない「どうでもいい話」ではある。


(つづく)

 

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