プッツンした妃の優しさと強さは明るい未来を照らし出す
王妃になんかなりたくないのに、0歳4ヶ月で婚約者にされ、周りに嫉妬され意地悪される中、妃教育をさせられ睡眠は3時間。
なのにこの不始末。
いい加減にしろ。
私は夜会でプッツンした。
『陛下、不倫していい加減にしろや!巫山戯んじゃねーよ!こちとら意味も分からない0歳4ヶ月で婚約者にされたんじゃ!それを許したジジイババアも巫山戯んじゃねーぞ!
1歳からこちとら睡眠時間3時間じゃ!昼寝したら殴られたんじゃ!バカにすんなや!
ユーキ・サルジャーノ!妃になりたいならくれてやる!1日睡眠時間1時間だけどな(笑)
莫迦国王は何1つしないゴミだからな。テメーだけじゃねーんだよ不倫相手!この夜会にも来てるしな!厚顔無恥の四文字熟語くれてやんよ!妃の座もな!
やってられねーよ!糞食らえだ妃なんざ。
知ってるか?冷めた料理を食べる惨めさをよ!お貴族様(笑)
ほらよ、テメーらが欲しがる妃の冠に杖、マントに指輪、ネックレスに金の印鑑だ!
どうした…拾え…拾えよ!阿婆擦れ股ユルユル雌豚共がーー!』
私は浮気相手の1人アキュラ・サラフ伯爵夫人の頭を掴み、王冠を乗せる。
『私が何も知らないと?影がいるんだよ!調べは付いてるからな、糞豚糞ババア…!』
「ひ…あ…」
「お前……」
「ち、違うのよ!」
『痴話喧嘩はヨソでやれや、塵芥夫妻がよ!で、妃になりたいんだろ!あ?』
「ひ…ひ…」
股ユルユル雌豚は漏らした。きったな…。
『覚悟がないなら余計な仕事を増やすな股ユルユル雌豚共が!
陛下も陛下!テメーの仕事をしやがれ、下半身ゴブリンクソヤロウがよ!
テメーが仕事しねーから、私が仕事してんだよ!朝から翌朝まで夫婦の寝室でさかってんじゃねーぞ!ゴブリンが!』
「な…な…お…俺は国王陛下だ!その口の聞き方はなんだ!」
『ゴブリンが…威張り散らすんじゃねーよ!』
「仕事なら…してる!」
指をパチンと鳴らせば、執事メイドが未処理の書類の山を10人で運んできた。
『諸外国流通書類132枚、国内災害など修復申請書類213枚、同盟国継続書類35枚、税金関係202枚、国費178枚、夜会などパーティーの返事……328通、その他書類1542枚、因みにその他は城で働く皆の給料明細!
コレを処理してんだよ!脳味噌ゴブリン精液脳髄が!』
周りは唖然としていた。
アハハウフフと過ごしていると勘違いしていたんだろう。
『私はやらない助けなんざしないからな。国母?そんなん、下水に流してやる!』
私はドスドス歩き、執事メイドと会場を後にし、事実に入り久しぶりのベッドの気持ち良さに眠りについた。
目が覚めたら、メイドが抱き付き涙を流した。
『どうしたの?』
「…王妃様は…疲れがたまり……1週間眠られてました…良かった目が…覚めて」
『は〜…スッキリとしたわ』
「クスクス。実は、今回の件が前国王陛下に話が伝わり、国王陛下は前国王陛下監視下で書類整理しています。
そして、不倫相手には…淑女教育のため教会や孤児院で働いていますわ」
『そ、私は吐き出してスッキリしたわ』
私は湯浴みをユックリし、温かい料理を食べ、ユッタリと過ごす。
荒んだ心は癒やされ、メイド執事と菓子を焼いたりしたりして過ごす。
あのパーティーの日から、ゴブリン陛下の専属執事メイドはクビになり、新たに専属執事メイドを入れた。
シッカリした二人に、ゴブリン陛下は泣きながら書類を片付けるも、何もしなかったから勝手が分からず、徹夜で睡眠もなく執務室にいるとか。
私は私でゴブリン陛下の嘆願を無視し、自分だけの仕事をし、しっかり食べ身体を動かし安眠する毎日を過ごす。
久しぶりの脳味噌ゴブリン陛下と廊下ですれ違い、今やクマを作り窶れ、見る影すらない。
「あ…」
『何か?』
「…いや…美しくなった…」
『当たり前です。まともな生活してますから』
「そ…か……」
フラフラ歩く様は幽霊のようだ。気持ち悪い。
私は溜息を付き、執務室に向かう。やりやすいよう、分けるぐらいしてやりますか。
「…何だ?」
『それだと、早く終わりません。貸してください』
手早く執事と書類を分け、枚数が少ないのだけ、バババッと終わらせる。
「……」
『効率良くやらなければ終わりませんわ』
それだけ言うと私は執務室を後にした。
部屋から出ると、謝罪しながら私に謝る泣き声をいて、また溜息をした。
そして、私は子は産まない、それを条件にし離婚はせず仮面夫婦になる。ストレスにならないし、業務連絡のみ話す。
「…キューリ、に…コレを」
「こちらは?」
「誕生日…だろ。花束を」
「渡しておきます」
「あぁ…」
執事とのやり取りが聞こえたため、自室を出ようとしたら、執事の怒鳴り声と医者をの声に、私は部屋を飛び出した。
医師の診断は過労とのこと。
私はベッドに横たわる脳味噌ゴブリン陛下を見れば、顔色は青ざめ、頬は痩けて、クマが凄い。
『…おやすみなさいませ…』
私は脳味噌ゴブリン陛下の自室を出て、執務室に向かった。
書類はまだまだ大量にあり、溜息をしつつ、終わらせる。
『…助けてくれと言えば良いのに』
「無理ですよ、陛下にもプライドはありますよ」
『クロード、今回ばかりは手を貸して』
「かしこまりました」
それから、日が昇り、夕方になる頃には書類は終わり、私とクロードはそれぞれ休憩をする。
『生き返るわ!温かい湯浴み。出たら、冷たい果実水をお願いね〜』
「はいはい、私は妃様の服を用意しますね」
『動きやすいワンピース』
「畏まりました」
久しぶりね、あんなに大量の書類は。
湯浴みしながら考える。私はどうしたら良いかを…。
翌朝、脳味噌ゴブリン陛下に私も自分の書類が終わり次第手伝うと、話した。
『脳味噌ゴブリンでも、陛下は陛下。身体を大事にしなさい。それと、最低限4時間睡眠は取りなさい。
いつでも昼寝ができる私が、残りをやります』
「……だが……」
『互いにもう止めましょう。一緒に…前に進みませんか?』
「すまない……ありがとう…」
数年後、双子の女の子と男の子が城の中庭で鬼ごっこし、子供の父親は、子供の母親の膝枕で昼寝をする。
幸せな、確かな幸せを得に書いたような…そんな昼下がり。
読んでいただきありがとうございます。
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