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ゲーミングヤンキー〜喧嘩最強の男、少女となりて激走する〜  作者: アスク
第二章 Hurtling Burst -online-〜超高速のその先へ〜
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RE-S05-MAGNET:02




「あーー、なに、俺が配信繋ぐやつかこれ?繋いじゃう系やつ?」


{配信してもろて}

{チャンネル開通はよ}

{はーたん!はーたん!}

{はーたん!はーたん!}


 配信主ヒナタに取り残された、俺、そして視聴者。これは……今後の練習のためにもやるか。


「ゴホン、あーあー。鬼葉だ、テメェら夜露死苦(ヨロシク)


{ヨロシク!}

{ヨロシク}

{よろ}


 さあ、アドリブでやることになっちまったが、実はやる事は決まってたりする。


「まあ、なんだ、さっき俺ァ負けた。だから反省会をする。何がいけなくて負けたのか、次どうすりゃ勝てるのか」


 試合を振り返ると散々だったが、一番すぐに改善できる点が一つある。それは。


「まずこっちの攻撃手段を変える」


{カエル?}

{カスタムか}


「ご名答。このゲームはレースで使う機体を自分好みに改造できる」


 今までは練習用であらかじめゲーム側が準備していた機体を動かしていたが、本来は自分で作るもので、つーかネットじゃこのゲームの醍醐味とまで言われてる。

 攻撃は最大の防御といわれるように、相手が何かするよりも先にやっつけちまえるような武器を持てば、レースの邪魔はいなくなる。


「レーザーシューターがどうにも俺の性に合わねえ」


{それおもた}

{誘導弾しか当ててなかったし}

{もしやエイム弱者w}


「うるせえ。弱者っていうなコラ。まあでも苦手だぁな。もっと、こう、肉薄してぶち抜きてえ」


 ちなみに拳銃の心得はあるぞ。アレの使い方はまず敵に接近するだろ?で、弾倉の角で脊髄をガンッ!とぶっ叩く。簡単だろう。


「っつーわけで俺ァ突進スタイルを目指すぜ」


{突進スタイルとは}

{まさか}


「まんまの意味だ。豆鉄砲をぺんぺん撃つのはやめだ。直接体を当てに行く、で、尚且つ打ち勝てるようにマシンを作る、アァ、天才じゃね俺?」


 すると視聴者は口々にコメントを寄せる。


{いやいやいや}

{ドローンに弄ばれてエンジン切れしたの忘れたんか}

{アホっぽすぎるwww}

{発想は面白いけどいけんのそれ?}

{無理くせ}


「ったぁくテメェらなんもわかってねえな」


 俺は腕を組んでやれやれと、わざとらしく煽るように首を振ってみせる。


「それを模索するのが修練って言うんだよ。やる前からウダウダいってちゃなにも始まらねえ」


 不可能かどうかなんてやらんとわからん。やらない無理よりやった無駄。仮にそれが無駄にもならず、成立すりゃ、かなり有利な勝負ができるってことなんだからな。


「それに俺が考えなしに、試行すると思ってんならそりゃ大間違いだぜ」


 俺は馬鹿かもしれないが阿呆じゃない。勿論、勝機があっての模索だ。事前情報は色々仕入れてる、最終学歴高校中退ヤンキーの時間の有り余りっぷりを舐めるな。

 あ?自慢になってない?はいそこ根性焼き。










「ハッハッハァ!!試作一号機ハイパージェット全部盛りィィ!!一丁上がりだぜ!」


{なにこの雑さ}

{二郎系の波動を感じる}

{クソジェット機}

{コ ン コ ル ド}


 おいおいクソとは心外だな。脳味噌殺して作ったわけじゃあねえぜ。天才的な発想と言って欲しい。


「コンセプトはさっき言った通り特攻だ。となると瞬間加速と他の倍のエネルギー量で長く走らないとならねえ。で、俺は考えた、そして閃いたァ」


ーーーーー

1号機

形状:二輪装甲型

装甲:レッドナイト

主力砲:バレル型真空ジェット

推進装置:バレル型真空ジェット


ーーーーー


 なんとこのゲーム、砲の部分に推進装置をつけれるという。これ発見したとき自分のこと天才だと思ったぜ。


「武器を削ってジェットを増やせばいいってなァ!どーせ突撃で倒すんだから関係ねえ!フハハどうだ!」


{鬼才現る}

{いってんなぁ}

{はーたんてんさいのコーナー}

{これはすごい}


「おう、まだ馬鹿にしてんなテメェら」


 一応言っておくがジェット増やした分だけ燃料とセットだから増えるぜ。だからこのクアトロジェット方式は速度に関しちゃ最高峰ってわけだ。だいたいレースはスピード大事だろう?


「試運転すりゃ、わかるもんさ」








 数分後。


「はい」


{はいじゃないが}

{なにしてん}

{やっぱりやん}

{草}

{草}

{その顔やめいw}


 今の俺の顔を絵文字で表すならこう→( ・∇・)だな。

 ま、端的に言うと失敗した。詳細を言うと速度の調節がまるで効かない暴れ馬だった。壁に当たって終わった。


「小回りが効かねえと突撃できねえからやり直しだぁな」


{大丈夫か}

{先が思いやられる}


「コメントよ、それは俺が一番そう思ってるぞ……ただ、こうして一個ずつ課題点潰してく。そんで俺専用の相棒(・・)を作る。さぁ時間はねえぜ!さっさと手を動かァす!」





◆◆◆◆◆◆◆




「『鳩バス大会メンバー募集』と……うわぁぁっ、初めてだよ勧誘とか。人来るかな?いやぁ来なさそう」


 鬼葉が虎紀に敗北した事で、残る一人を探すことになったヒナタ。彼あるいは彼女がやったことはAtoZを始めとするSNSでの呼びかけである。コネもない、アテもない、そんな者に残された手段といえばこれくらい。


「果てしないかもしれないけど、一つ朗報だよね。あのプロゲーマーのIZANAGI(イザナギ)さんが宣伝したおかげで、『チームメンバー募集中!』ってところが沢山ある」


プロゲーマーIZANAGI、アジアの覇者。現eSports弱小国家に成り下がった日本で、唯一世界を相手に戦う大英雄。

 その者の影響力とは計り知れず、解説ゲストに来るだけで鳩バスの応募が殺到し、宣伝したらさらに溢れたと。

 母数が多ければそれだけ、ヒナタ鬼葉チームの募集に引っかかってくれる可能性は高くなる。その事を加味した上でヒナタは行動を起こしたのだ。


「ふ、普段なら絶対にやらないけど、ボクは鬼葉の役に立ちたい」


 何故ならヒナタにとって鬼葉は、ライバルである以前に、はじめての友人なのだから。


「見つけたら鬼葉喜んでくれるかな……」


 笑ってくれるだろうか。褒めてくれるだろうか。そんなことを思いながら。ヒナタ側からも、1人で募集コール出している人はいないか検索をかける。


「募集……募集……んんっ!?」


 そうして、見つけてしまう。と、いうより知るのは時間の問題であるが。

 鳩バス公式アカウント及び大会運営公式アカウントよりあの(・・)通達だ。


[【重要事項】Hurtling Burst -online- JAPAN CUP X86 予選のお知らせ]


「予選……って?」

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