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ゲーミングヤンキー〜喧嘩最強の男、少女となりて激走する〜  作者: アスク
第二章 Hurtling Burst -online-〜超高速のその先へ〜
32/82

プロローグ:02 猛獣蔓延る現代の地獄



これは、X86年現在より4年前の、X82年に書かれた。とあるマフィアの下っ端による日誌記録である。



ーーーーーー

日誌記録:X82/2/18


今日からシマを変えることになった。多分足がついちまったんだろう。幹部から通達があり俺たちは荷物をまとめた。マジでいきなりすぎる。クソッタレ。


ーーーーーー

日誌記録:X82/2/19


「龍頭市」って場所に来た。なんかもう最初っからきなくせえ。まあでも前より犬が無能みたいで助かる。多分ここで長いことやることやるんだろな。まあ俺は指示に従うだけだ。大体上の奴らの都合。


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日誌記録:X82/3/11


今日は震災の日だってよ。俺が生まれる前の話だからわかんねーけど。ここにきて一か月がたった。どうやら上は【紅孩一門】ってヤっさんと取引してるらしい。具体的に何やってんのか不明。俺は指示通りブツを右から左に流してるだけだ。


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日誌記録:X82/3/13


なんか上の奴らがあからさまに焦ってる。何かをやらかしたんだろうな。犬に目つけられたんかな?頼むぜまったく。


ーーーーーー

日誌記録:X82/3/14


聞くところによると【紅孩一門】と交渉決裂して、いがみあう関係になったらしい。まあよくあることだ。上のもんは上手く立ち回って根を張ると信じよう。


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日誌記録:X82/3/15


第二支部(仮称)が襲撃にあった。やべえ。本格的に【紅孩一門】と抗争になってるんだがどうなってんのこの街?20世紀後半みたいな治安だな。殺気立ちすぎで困るぞ。あーやだやだ。


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日誌記録:X82/3/16


最悪!マジ最悪!いやふざけんな。クソ。なんかピンク頭の奴が本部に乗り込んできて壊滅した。なんだあの化け物。頭の整理がつかん。なんなんだよ!【紅孩一門】とやってたんじゃなかったのかよ!今日は野宿だクソッタレ!


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日誌記録:X82/3/17 その1


ありえねえ……ありえねえよ。野宿しようとしたら夜通し暴走族に追いかけ回されて一睡もしてない。こんな最悪な朝日ほかにねーよ。


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日誌記録:X82/3/17 その2


昼頃に【紅孩一門】の野郎共が襲撃してきたんで逃げた。ほんと死ねよ。街中敵だらけで、今二手に分かれて俺たちは河川敷の下に隠れてる。


ーーーーーー

日誌記録:X82/3/17 その3


片割れが全員サツに捕まった。この街なんかおかしい。街から逃げたけど行く場所ねえよ畜生。この際どこでもいいから熟睡したい。


ーーーーーー

日誌記録:X82/5/2


落ち着いたんでここに書き残す。2ヶ月間いろいろあって東京の地下街の連中に拾われた。今は元気にeスポーツ事業の裏側でワルいことやらせてもらってるぜ。

 で、調べて知ったんだが、どうにも【紅孩一門】とピンク頭と暴走族とサツに嵌められたらしい。

 地下街のオッサンたち曰く、龍頭の原住民は外敵とみなした奴を徹底的に潰すらしいな。俺たちの組織は【紅孩一門】にブツ渡すだけ渡して、解体されて金はサツと半分は一門の元に戻ったらしい。マッチポンプって言うのかこういうの。

 とにかく組織は壊滅した。まあ色々あったけど一番頭おかしいのはあのピンク頭だ。アイツが本部で暴れなければまだリカバリー効いたはずなんだけどな。なあ、人数で圧倒してる俺たちがボコボコにされるってどういうことだよ。なあ。

 俺が言いたいのは「龍頭の街には手を出すな」ってことだな。これ読んでる筋もんはこの言葉を覚えとけ。


ーーーーーー




◆◆◆◆◆◆◆




「しゃばどぅびーしゃばどぅばー」


 その女は、檻から出た。今日、釈放されたのだ。


「スッーーーーーー、シャバの空気うんめえ」


 そして深呼吸するその女は手厚く迎えられるのだ。門の前で、黒服の部下たちがこうべを垂れる。


「お嬢、お勤めご苦労様です」

「さあ、行きましょう」


 車のドアをあけて、どうぞと誘導される。すると女は物凄く不機嫌そうな顔をした。


「そういうのは叔父さんの役目でしょ」


 この言葉に黒スーツの者たちが困り顔をする。これは「そうは言われましても」という顔だ。叔父さん……つまり彼らにとってのボスはまだ檻の中で、このお嬢様が代理のボス。組の全権を握ることになっている。しかし女はお構いなしだ。ぶらぶら歩いて突き進む。

 それから「お嬢!お待ちをください!」に対して睨み返してこう言う。


「ワタシは早く(カイ)に会いたいの、ついてきたら────刺し殺すよ?」


 怒りと殺意あふれるその表情に、部下たちは恐れ慄く。出所した直後なのにも関わらず既に長い仕込み針の先端が指の間からちらついていて、本当に"暗殺"されかねない。

 部下たちは知っている、ここはお嬢のデッドゾーン。お嬢との、この距離はこめかみに銃口を突きつけられているのと同義。

 部下たちは追いかけることなくただただ通り過ぎる女を見過ごすしかない。


「ねえ、瑰、貴方はワタシのこと待っててくれてるよね……?」


 彼女の名は桜樹(サクラギ) 鹿目(カナメ)。龍頭三大勢力の一角【紅孩一門】組長の姪っ子である。






◆◆◆◆◆◆◆




「へっくしっ!!……ぬぁぁ、なんだ風邪か?」


 なんか背筋がひやっとするような、いやな寒気がした。誰かが俺を噂している?

 いや、噂ならいつもされてるか。龍頭最強の破壊王もしくはロリパンのチーター狩り。

 しかし今回のはなんか、こう、"鬼葉"としてじゃなく、"桃葉 瑰"として誰かに見られてる感じがする。


「まあ、気の所為か」


 さて。仕事を終えた。

 これで軍資金が集まったわけだが────これが今から0円になる。

 家賃、食事代、光熱費、バイクの維持費、虎紀のゲーム機代そして、ゲームソフト代。


「やるぜ。【Hurtling Burst -online-】」


 その価格、7500円。




一章終わったら間隔開けようと思ったのに

ゾンビからリハビリ中の老人ぐらいに回復したんで更新

ブクマ、評価、ありがとうございます。

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