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結果のお話

 「よし、すぐに……シールド展開!!」

 『了解』


 即、ツァルトがシールドを展開して、ラティスを守る。

 俺はその場を飛び跳ねて回避する。


 ぎゃーっぎゃっ!!


 うげえ、ロコモノ……面倒だ、バーサークエイプの奴、最初からバーサーク状態で来てたのかよ。

 あ、ちなみにロコモノはいわゆる学名で、バーサークエイプが一般的な呼び名みたいなもんだ。

 で、奴らが既にバーサークしてた理由は推測だが、既に交戦した後だったんだろうな。何と交戦したかは……まあ、奴らの一匹が兜被った血塗れの生首持ってりゃ分かるわな。どうやら森に入った冒険者は他にもいたらしい……どういう理由で入ったのかまでは分からんけどね。

 で、その勢いのまま、こっちに来たのか。だとしたら……。


 「うーん、交戦避けられそうにねえな。どっかせめて迎撃しやすい場所なかったか」

 『理由をお聞きしても?』


 手早くツァルトはラティスを抱きかかえ、ラティスも状況を理解しているのか大人しく黙って抱っこされている。

 

 「あいつらが誰と交戦して、ああなってるのかは分かるよな?」

 『別の冒険者ですね。単に生活費の問題か、未帰還の件を聞いての名誉欲なのかは知りませんが』

 「そうだな。まあ、重要なのは一つでな……あいつら、一旦戦闘に入ると仲間呼ぶんだわ」


 で、未だあのバーサーク状態って事は……。


 『なるほど、戦闘の興奮が解除されていない内に、我々が出会ってしまったと』

 「そう、だから群れも戦闘だと思って、まだ集まってる可能性は高い」


 もしくは集結しつつある最中なのかも。

 どっちにしても嫌な話なのは間違いないけどな!


 「ええと……つまり?」

 『戦う以外に道はない、という事です、マスター』


 問題は……。


 「何匹いやがるか、だよなあ……」


 先に述べた通り、奴ら一匹一匹ならDランクでも戦える。つまり、冒険者と戦ってりゃ、一匹でも二匹でもやられてる可能性は高いって事。複数の冒険者パーティが未帰還って事はそれだけ多くの冒険者が奴らと遭遇し、そしてやられた可能性が高いんだよな。

 けど、連中だって死にたくないだろうから必死に戦ってりゃ、一匹や二匹……倒せなくても大きな怪我ぐらいは……。

 根性入れて道連れにしてて欲しい。

 いや、薄情とか言われそうだけど、それが俺らの生死にも密接に関わってくる可能性あんだから言いたくもなる。

   

 ぎゃっ!?

 『何をぼさっとしてるんです。戦うと決めた以上、さっさと動きなさい』


 ……盛り上がりもなんもねえな。いや、間違ってないんだが。  

 こっちがそんな事を考えてる内に、戦闘確定と判断したツァルトは即座に動き出し、右拳を内部に収納。即座にそこから魔導砲を速射モードで連射していた。

 この速射モード、威力は以前戦った時より落ちる反面、弾の数が増えるから純粋によけづらいんだよな。

 実際、そのお陰で、今も当たって動き鈍ったし。

 へいへい、さっさと働かせてもらいましょう。

 

 「ラティス!魔力は余り使わないように!いざって時に魔法が使えなくなるぞ!!」


 それだけ言って、飛び出した。

 まずはこの偵察、いや先遣隊を倒しちまおう。

 ボス猿が来る前にどんだけ倒せるかが勝負だな。

皆さんの予想通り3でした

というか、それしか予想されてなかったね!


ちなみに、ロコモノというのが正式名称なので報告書にはその名前が用いられますが、実際の現場ではバーサークエイプで通じます

現生人類の正式名称はホモ・サピエンス・サピエンスですが、誰もそんな呼び名を一般的にはしないのと同じだと考えていただければ

ただ、主人公もたまたま覚えてただけで、ロコモノという正式名称調べるまで分からない冒険者も一杯います

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