ある国の借金
最近、とても最近。とある国に莫大な1000兆円規模の借金がありました。
人々の総数は2億人程で、一人900万円程ででした。
その国には、確かなやる気。豊かな文化と発達している技術や工業力がありました。
過去を振り返れば、
避けなければならない戦争ということも起こりました。人々は世界平和や発展のために、それぞれの信じる、それぞれの形で衝突し命を散らせ、戦うことがありました。
その国は戦いには破れ、希望を失ったように見えました。しかし、その行動の結果として、必ずという事はないですが、それぞれの考え方が共存共栄できる世界が訪れ始めました。
国は、戦いに破れたあとも、日々発展する世界の中でより一層の活躍ができるよう考えました。
やる気のある多くの民の生活の保証や新しい挑戦、
よりよい世界の繁栄のため支援をしていました。
しかし、民より集める税では、支援をするための力が足りません。より多くの支援の為にはより多く税をあつめなければならない。
しかし、そうなってしまうと民のやる気が失われ、
本末転倒となってしまいます。
国は気付きました。これだけ豊かな文化や発達した技術や工業力。そしてそれらを保つ民達の価値。
その【将来の価値】を。
そうして、この国は将来を担保にして民のやる気を支援することにしました。
すると、どうでしょう。
民の気力と国の支援が大きな力となり、
その国は瞬く間に、世界有数の平和な経済大国となりましたとさ。
めでたし、めでたし
とはならず。その時から、この時まで民の生活を支え応援するための力となっていた、国民の価値を担保とした借金は膨らみ続けました。1000兆円を超え天井は見えません。
民たちは借金という名の恐怖に恐れ怯えました。
ですが、この借金は民のそしてその親の努力を支え現在を『今の形』にしている、重要な仕組みなのです。消して忌み嫌う必要はないのでした。
我が国と我が国民は、そうした【過去に測られた将来】の価値を超える価値を生み出せばいいだけの事です。
日本という国は長い歴史の中、我々の祖先が大きな問題を乗り越えたからこそ、今があるのです。
我々は、この『今の形』を守るために、
今を充実させて、生きていかなければならないのです。
めでたし、めでたし