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死亡フラグは勝手に立つ  作者: パンツ大将軍
8/9

酒のまずにはいられない

(´・ω・`)遅れてしまいほんとすんませんでした。

酒場は種族や老若男女問わず様々な格好をした人々で埋め尽くされていた。しかし、これだけ人がいる酒場にしては随分静かに感じられた。


「予想よりも多いな」


ほとんどが数人の集団で固まっているが、その集団の数が馬車や馬の数より明らかに多く、馬車の乗車可能人数も遥かに越えている。


「しかもこの中には、宿をとれなくて仕方なくって奴もいるからな。上の連中も合わせるとかなり大人数になるな」


「道でも崩れたのか?」


「いや、結構ヤバい魔物が出たらしい」


髭男は四人で囲める席を探しつつ、少し深刻そうな顔をしながら話し始めた。


「あんたらの直前に来たアイツらなんだがな」


そう言って、髭男は落ち込んだ様子で隅にある机を囲んでいる緑髪三人組を指差した。


「この辺では有名な傭兵らしくて、この近辺に出る魔物なら倒せるって無理にこの先へ進もうとして馬を殺されたらしい」


「少なくともここら辺じゃ出ない魔物ってことか。どんな奴なんだ?」


そこまで言ったとき、腹からぐぎゅるぅと大きい音が鳴った。


「そこら辺も含めて食いながらでも話すさ。腹が減ってはなんとやら、だ。おっ、あそこの席が良さそうだな」


笑いながら話す髭男に続いて奥の壁際にある席に着く。


「とりあえず注文するか。何にする?」


「水でお願いします」

「茶」

「俺はグレープジュースだな」


「一応酒場なんだがなぁ。それに飯はどうした飯は……わりぃネェちゃん注文頼む」


店員に色々頼む髭男を余所に酒場内を観察する。


全体的には三から六人程の集団が多いが、中には軍事訓練学校の生徒の団体や冒険者教導所の腕章を着けた奴を含む団体、中規模の商団等も見受けられる。


「で、何から聞きたい?魔物か?」


注文を終えた髭男が尋ねてくる。


「ん、そうだな、まずは何者なのか聞いても良いか?」


その質問を聞いて、まだ言ってなかったかと呟く髭男。


「名乗らず申し訳ない。俺はダヴィ、フリーの傭兵だ。何か依頼があったらよろしくな」


「俺はレオンハルトだ。一応この国で兵士をやってる」


「私はロウリーと申します。趣味で執事をしている教導官です」


「ローティアート。大道芸人」


俺の質問を機にお互い名乗り会う。ロウリーの名乗りからダヴィは梅干しの種を噛んだような顔をしていた。


「なかなか面白い組み合わせだな」


「やっぱり大道芸人が一緒にいるのは目立つか」


「あー……。王都に住んでる奴ならアンタの顔を知らない奴はいないと思うぞ」


バレていたらしい。


「………………まぁ、お忍びってわけじゃないし、別にいいし」


「二人には何も言われなかったのか?顔を知られてるから隠した方が良いとか」


糞爺を見る。


「……」


駄メイドを見る。


「……」


ダヴィを見る。



目をそらすな。






「んで、この状況は結局何が原因なんだ?」


ヤケ食いして一息ついた後、改めてダヴィに質問をする。


「ここの街道は北に進むと途中に小さい森を通るのは知ってるか?」


「あぁ、あの国境になっている森だろ?」


「そうだ。そこにダルシェイムスケルトンが現れた」


「なんと!」


「戦々恐々」


ダヴィの言葉に対し、二人も驚く。


スケルトンは骨の魔物であり、生前の強い怨念により魔物化した存在だ。弱点は神官による浄化と骨の脆さによる低耐久であり、一般的には不死系の中では一番弱い。

しかし、ダルシェイムスケルトンは浄化に強力な耐性を持ち、骨が頑丈かつ再生するのである。また、呪術を中心に協力な魔法を扱える。


そんな奴がこんなところに現れたとなれば確かに問題ではあるが、誰も逃げずにいるのはどういう事なんだろうか。


「何だって全員こんなところで留まってるんだ?すぐに逃げるべきだと思うが」


「逃げようとしたさ。結果は見ての通り、来るもの拒まず去るもの阻むってな」


そう言って周囲を見る。


「今でこそ静かになってるが、結構ひどい有り様だったんだぜ」


「そうか」


それが本当であれば非常に不味い事態だ。伝説の通りであればこんな国なら一瞬で滅ぼせる存在だ。そんな奴が近くにいるなどたまったもんじゃない。


「だが、閉じ込められてから一週間経っても何も起こってないんだ。加えて犠牲者はゼロ。おかしいと思って調べにいこうとしてたところなんだ」


「頑張ってくれ」


この流れは良くない。俺も行くことになるやつだ。絶対に嫌だ。


「そこで頼みがあるんだ」


嫌だ。


「お断りさせていただきます」


「付き合ってくれよ」


嫌だって。


「なぁ頼むよ」


「俺は行かないぞ」


「そんなこと言わずにさ」


「何を言われても変わらん」


「そんなこと言わずにさ」


「お前話聞いてんのか」


「そんなこと言わずにさ」


こいつごり押しする気だな。絶対に行ってやらんわ。



















「ここがダルシェイムスケルトンの目撃地点だ」


「なるほど。いかにも、といった感じの場所ですな」


パンツで釣られやがって爺お前絶対許さないからな爺。覚えてろよ。

出来るだけ早く本筋に入りたいと思ってます。


プロットは投げ捨てましたが、駆け足で頑張りたいと思います。

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