プロローグ
未熟者の書きたい衝動の塊でございます
まだまだ未完成の物語ですが、完結まで書き抜きたいと思いますので、よろしくお願いしますm(*_ _)m
拙い文章ですが感想をいただけたら幸せです笑
『ーー市内で起きた女子高校生飛び降り自殺についてのニュースです。』
「…聞き飽きた」
不謹慎なのは重々承知の上で呟いた。家を出る支度をしながらだし、見てもいないテレビに反応する必要など本来はないのだが、つい我慢ならなくなってしまった。
ここ一週間のニュースの話題は、女子高生が学校から飛び降りた話でもちきりだった。報道というのは、人が特別な死に方をすると、どこまでも詳しく教えようとしてくれるらしい。
自殺した少女は、この世から消えたくて、やっと死を手に入れたのに、いつまでも現世に足をつかまれているように感じる。彼女はきっとそれを望んではいないだろう。まぁ、それと聞き飽きるという話は全くの別物なのだが。
支度が終わりテレビを消すと、急に部屋が静かになった。
「いってきます。」
玄関で、また誰にでもなく呟いた。一人でいるにはこの家は広すぎて、響いた声を聞いて少し虚しくなった。
春でもなく夏でもないこの季節、外に出て空を見上げると、薄い雲が膜のように広がっている。
今日も世界は灰色だ。