痴話喧嘩と告白と素直な気持ち
無事に和解できた主人公とセシリア。懸念材料もとりあえずはなくなって、いつもの2人も一緒に魔獣狩りに出発ですが、思わぬ所で主人公が死の危険を感じる事に・・
第二章 青年期 第六部の開幕です。
どうぞ、最後までお楽しみくださいませ。
意外な程にぐっすりと眠れた夜の翌早朝、俺とセシリアはカサリナ達といつもの公園で合流して、魔獣狩りの為に街を出発した。
昨日の夜は数年ぶりにセシリアと一緒に寝ただけあって、心拍数の上昇具合が半端無かったけど、何故かぐっすりと眠れたのだ。眠りに落ちるまでは理性と男の本能が大戦争状態だったが。
だって、セシリアの奴、メチャクチャ恥ずかしそうにしてるくせに、自分の方を向いてないと寂しいとか言うんだぞ!? 一緒に寝てた頃よりも俺の体は成長してるから、ベッドはさらに狭くなってて密着状態だってのに!! その上、何故か服の胸のトコを掴んでくっついてくるし!! 柔らかいし気持ちいいし良い匂いはするしで、女性免疫が無いが故のヘタレ振りが発動してなかったら間違いなく手を出してたぞ!!
しかし、そんな状況だったってのに、我ながらよく眠れたもんだ。睡眠時間は間違いなく普段よりも短かった筈なのに微塵も眠気を感じない辺り、完全に熟睡してたんだろうな。不思議だ。
「なんか今日は元気ね? いっつも朝早い日は眠そうにしてるのに」
「ああ。なんかスッキリしてる」
「よかったです。街から離れたらモンスターも出てくるそうですから、眠かったら危ないですもん」
「さすがにモンスターが出るトコまで来たら、普段でも完全に目は覚めてるって。結構歩く筈だし」
「よく言うわよ。昼過ぎになっても眠そうにしてたくせに」
ジト目気味に言うカサリナから目を逸らして明後日の方向に目をやる。
にゃろう・・・毎年の初日の出の事を根に持ってやがんな・・・・
「皆で初日見ようねって決めてから今年までの5年間、その日にちゃんと起きてた事なんて1回でもあったっけぇ?」
「あ、謝ってんだろぉ? 朝は大概苦手なんだよ。大体、初日なんか見てたらほとんど徹夜じゃねぇか。眠くもなるっての」
「夜更かししてるからでしょーが。あたしもルーシアも、初日の出見に行く前の日は早くに寝てるってのに」
「ま、まぁまぁ。ケイくんは魔法の研究をずっとしてるんだし、仕方ないですよ。それに、そのおかげであたしたちは強くなれてるんですから、ね?」
「そうなんだけどさぁ・・・ホンットにルーシアはケイに甘いんだから」
「そ、そうですか?」
「そぉよ、まったく。ちょっとは改善させようとしなさいっての」
「カサリナ、そういうのを何て言うか知ってるか?」
「? 何よ?」
「<無駄な努力>って言うんだ」
言い切ると同時に、俺の頭をスパァンッとはたくカサリナ。
「言い切ってんじゃないわよっ、このスカタンッ」
「俺の寝起きの悪さは死んでも直らん自信がある」
サラリと言葉を返すと、ガックリと脱力したように肩を落とすカサリナ。
「ハァ・・・分かっちゃいるけど、そこまで普通に言われたら、もう返す言葉もないわ・・・」
投げやりな口調でぼやくカサリナ。
いやだって、マジで死んでも直ってないし。前世でも朝は苦手だったからなぁ。中身が変わらん限りには絶対に治らんと思うぞ。
「ところでさ、目的地って竜の峰のあるヴェルデ山脈でいいのよね?」
「ああ。竜のいるトコっつったら、そこかオスクリダッド荒野くらいしかないだろうからな」
「オ、オスクリダッドって、別名<死者の都>って呼ばれているあのオスクリダッド荒野ですよね?」
「ああ。よく知ってるな、ルーシア」
「な、なに? その<死者の都>って・・・なんか響きが怖いんだけど」
「確か~・・・何千年か大昔に、不死の魔法の研究をしてた国があったらしいんだけどな。簡単に言っちまうと、その実験が元で滅んだ国があったらしいんだ。んで、その実験の結果だかなんだかで、オスクリダッド荒野にはわんさかとアンデッドがいるって話なんだよ。だから、<死者の都>って二つ名がついてんだとさ」
「マジ? それって・・・」
「さぁ? 文献にはそんな風に書かれてたけど、実際に行った事があるって話も無いからなぁ」
「そうなの?」
「はい。ただ、そういう話が無いのは行った魔族が誰一人として戻ってこないから、なんですけど」
「ゲ。嘘でしょ?」
「いいえ。実際に、フォルティス家の先々代当主はオスクリダッドに行ったままに消息不明となったそうです」
「フォルティス家の当主が!? それ、本気でトコトン危険地帯じゃない!!」
「はい。現当主のガグドル様は歴代当主の中でも群を抜いて強いそうですけど、それでも、当主となられた方なんですから、先々代当主の方も相当に強かった筈です。その方が戻れなかったのですから、間違いなく危険だと思います」
「・・・なんでそんなトコに竜がいるのよ? ヴェルデ山脈は緑が多くて餌が豊富だからって事なんでしょうけど・・・」
「これも文献に載ってた事だから真偽は定かじゃないけど、そこのアンデッド達を外に出さない為に竜達が見張ってるって事らしいぞ。ついでに言うと、オスクリダッドにいる竜は黄金竜ばっかりらしい」
「ゴ、黄金竜・・・竜王の異名を持つっていう、竜の中でも別格なヤツ、よね?」
「ああ。黒竜がまるで相手にならないくらいに強いらしいぞ」
「・・・・それってさ、もし、ホントに黄金竜がオスクリダッドにいるんなら、アンデッドがいようがいまいが帰ってこれるワケないわよね? それに、黄金竜がいなくても、アンデッドが大量にいたりしたらそれはそれで危ないし・・・それなのに、どうしてフォルティス家の当主がわざわざ出向いたのかしら? 家来に行かせただけならまだしも」
「オリハルコンが採れるって話があるからだと思うぞ。勿論、これも真偽は定かじゃないけど」
「オスクリダッド荒野で? オリハルコンが?」
「はい。文献にそんな事が書いてありました」
「もしかして、同じ本読んだのか?」
「はいっ。ケイくんの家にあった本を本屋さんで見つけたから、私も読んでみたくて」
「言ってくれりゃ貸したのに」
「えへへ。ビックリさせたかったんです」
「ちょっと驚いたよ。まさか<死者の都>なんて二つ名を知ってる奴がセシリア以外にいるとは思ってなかった」
「セシリアも知ってたの?」
「はい。ご主人様が読んでいる文献は私も目を通しています。ご主人様は放っておくと危険な事を1人でやりかねませんので」
「いや、別に危ない事とかしないし」
「新しい魔法の開発は十分に危険です。古代の天才と呼ばれた魔法使いの方でも、失敗すれば暴発の危険があるという記述があったんですから」
「うむぅ・・・これまで1回も暴発なんかさせた事無いってのに、まだ心配してたのか・・・」
「これまでに無かったからと言っても、これからも無いとは限りません。ご主人様に万が一の事があったら、私は・・・・」
言いながら俯いてしまうセシリア。
うむぅ・・・過保護で心配性なのはホントに変わらんなぁ。
「そう心配すんなって。もう大方の研究は完了してるから、全く新しい魔法は当面は必要無いと思うし、また開発を始める時はセシリアの目が届かないトコでやったりしないからさ」
「はい。私のご主人様」
顔を上げて返事をするセシリアを見て、何故かジト目になって俺を睨むカサリナ。
「な、なに? 何故に睨む?」
「なぁんかセシリアの反応が違う気がする。何か変な事してないでしょぉねぇ?」
カサリナが言い切ると同時に、セシリアが盛大にスッ転ぶ。
「セ、セシリア!? だ、大丈夫か?」
「は、ははははは、はい。すみません、ご主人様」
差し出した俺の手を躊躇いがちに取って立ち上がるセシリア。耳まで真っ赤になっていたりする。
こんなセシリア、見た事ないんですが・・・昨日の夜、一緒に寝たのがそんなに恥ずかしかったのか?
と、そんな事を思っていたら、俺の両脇からとてつもない負のオーラが湧き上がってくる。思わず、ビクゥッとなって足を止めてしまう。
「あ、あのぉ? カサリナさん? ルーシアさん?」
俺が急に立ち止まったせいで、数歩先に進んでから背を向けたままに立ち止まった2人に恐る恐る声を掛ける。オーラはそのままに、2人は笑顔で振り替えってくる。
ただし、目は全く笑っておらず、瞳のハイライトが消えてたりする。俺の背中を冷たい汗が伝う。
あ、これ、死ぬかも・・・
「ケイくん?」
「はっ、はいっ」
「クスクスクス。どうしてそんなに慌ててるんですかぁ?」
「そうねぇ。汗びっしょりじゃない。どうしてなのかしらねぇ?」
瞳のハイライトが消えたままの笑顔を貼り付けて、絶対零度の声音で俺にゆっくりと歩み寄ってくる2人。
「い、いや、待て。落ち着け。冷静に話をしよう。な?」
「フフフフフフ。落ち着いてるわよぉ? これ以上ないくらいに冷静だってばぁ」
「クスクスクス。そうですよぉ。むしろ、どうしてケイくんがそんなに落ち着かない様子なのか、気になっちゃいますねぇ」
2人の圧力に押されるように、ジリジリと後退りしてしまう俺。
何故だか分からんままに、生存本能が警鐘を激しく打ち鳴らしている。<逃げなきゃ死ぬぞ>という幻聴が聞こえた瞬間、
「《増強》!!」
身体能力強化魔法を全力発動して、迷わず後方に反転ダッシュ!!
「「《増強》」」
ダッシュを開始した瞬間、聞き慣れた2つの声が、聞き覚えのない程に冷たい響きを持って馴染みの深い魔法を発動させ、俺の横を風が追い抜いていく。
その次の瞬間には、目の前にハイライトの消えた瞳のルーシアが立っていた。
は、速いなんてモンじゃないぞ!? いつ追い抜かれたのかすら分からなかったんですけど!?
驚愕に足を止めてしまった瞬間に、後ろから羽交い締めにされてしまう。
「ぬぉっ!?」
「いきなり逃げるなんて、酷いじゃない?」
耳元でゾッとするような声音で囁いてくるカサリナ。
「そぉですよぉ。私はいつでもケイくんの傍にいたいのに」
「どういう事か、説明、してくれる、わよねぇ?」
言いながら俺の頬を指先で撫でるルーシアに、囁くように言うカサリナ。
「あ、あの、カサリナさん、ルーシアさん。落ち着いてください。ご主人様はただ私の我儘を聞いてくださっただけで」
初めて見る、オロオロと明らかに狼狽えた様子のセシリア。
何か、最近になってセシリアのいろんな表情が見れるようになったなぁ。早く笑ってるトコも見てみたいもんだなぁ。
現実逃避気味にそんな事を思いながらセシリアを見つめる。
「我儘?」
怪訝な声で呟くカサリナ。
まぁ、魔導生命体が主人に何かを要求するなんて普通は有り得ないもんな。不思議に思って当然だ。
「はい。昨日、昔のようにご一緒に寝ていただきたいと」
ビシッと確かに音を立てて硬直する目の前のルーシア。カサリナも、俺を拘束する腕が強張った所を見るに、同じような反応をしたらしい。
セッシリアさぁぁーーんっ!! それ、完全に地雷だから!! 完全に地雷を全力で踏み抜いてるから!!
「そっ、そういう事は何にもしてないぞっ!? ただ寝ただけ!! それだけだっ!!」
俺の言葉に、硬直が解けて瞳に光が僅かに戻るルーシア。
「・・・本当ですか?」
「ホント!! マジで!! 何もしてないっ!!」
「・・・でも、それじゃ、さっきのセシリアの反応は何よ?」
幾分か声に温度が戻ったカサリナが問い掛けてくる。
「いや、まぁ、セシリアもさすがに照れ臭いだろ。いくら赤ん坊の頃から面倒を見てくれてるって言っても、俺ももうこんな図体してんだし」
「照れ臭い、ですか?・・・・はい。そう、なのかもしれません・・・・」
セシリアの戸惑ったような声に、ルーシアは溜め息を洩らす。
「よ、よかったぁ・・・ケイくん・・・・」
「ハァ。自覚無しだったワケね。セシリアってば、ホントに紛らわしい反応してくれるんだから」
言いながら俺の拘束を解くカサリナ。
ビ、ビビったぁぁぁぁぁぁぁっ。こいつら、反応がマジ過ぎる!!
俺が安堵の溜め息を洩らすと、セシリアもホッとしたように僅かに表情を緩ませる。
「あっ、って言っても、べ、別にあんたが誰とどうなっても関係ないんだけどっ!! でも、え、えっと・・・こっ、これから戦場に行こうっていうのに、そういうのが仲間内にっであったりしたら気にはなるじゃない!?」
今更大慌てで言い繕うカサリナ。横目で見ると、カサリナは顔を真っ赤にしていて、ルーシアなんかは今にも倒れそうなくらいに耳まで真紅になってしまってオロオロしている。
いやいや、さすがにその言い訳には無理があるだろ。
しかし、意外だ。こいつら、子どもの頃に好意を寄せてくれてたのは分かってたけど、まさか現在進行形とは・・・
「・・・カサリナもルーシアも、趣味がおかしいって言われた事ないか?」
ビクゥッと体を硬直させるカサリナとルーシア。
「なっ、どっ、どういう意味よ!?」
「ハァ・・・言葉通り、そのまんまだよ。2人とも、小さい頃から可愛くなるだろうとは思ってたけど、予想以上に綺麗になってんのに」
俺の言葉に、益々赤くなる2人。そこに、セシリアが俺の手を握ってくる。
「セシリア?」
「はい? なんでしょうか? ご主人様」
いつも通りの顔で応えるセシリア。
「・・・いや、ま、いーや」
その手をそのままギュッと握り返すと、セシリアは握られた手と俺の顔を交互に戸惑ったように見比べながら、赤くなってしまう。
「ズッ、ズルいですっ!」
真っ赤になりながらも、俺の手を両手で握ってくるルーシア。
「あぁっ!?」
「あ~、もう。分かった分かった。交代でな、交代。俺の手は2つしかないんだから」
「えぅっ!? べ、別にあ、あたしは手を繋ぎたいなんて・・・」
モジモジしながら俯いてしまい、語尾が消え入りそうになってしまうカサリナ。
「んじゃ、俺が繋ぎたいからってのでいーだろ。ホレ、こんなトコでいつまでも突っ立ってても仕方ないんだから、行くぞ」
「は、はい。私のご主人様」「はっ、はははは、はいっ」「う、うん」
それぞれの返事を受けて、俺達は再び歩き出す。
ん~、セシリアはまだどういう感情かイマイチ分からんトコがあるけど、少なくともこうして手を繋いで喜んでくれてるんだから、まぁ、いいだろ。ルーシアは分かりやすくちょっと開き直ってくれてるし。
しかし、カサリナ。お前はさっきので誤魔化せると、本気で思ってたのか? 対女性経験値はゼロな俺でも、アレはさすがに分かるぞ。生憎、俺は鈍感系のラノベ主人公じゃないんだから。
「えへ。えへへへへ。ケイくん」
「ん?」
「えと、その・・だ、大好き、です。初めて会った頃からずっとずっとずっ~っと大好きですっ」
ギョッとした顔でルーシアを見るカサリナ。そのルーシアは、頭から湯気が出そうなくらいに真っ赤になりながら照れ臭そうに笑っている。
お、おぅ・・・まさかのド直球がきた。ルーシアは大概照れ屋だと思ってたのに。いやまぁ、明らかに倒れそうなレベルで照れてるのは見たら分かるけど。ド直球はさすがに俺も照れ臭いっ。
「ん、んん。その、なんだ。こういう話は帰ってからゆっくりと、な。照れ臭くてかなわん」
「はいっ」
ギュッと俺の腕を抱き締めるルーシア。
ヲゥ・・せ、成長してるんだな。いや、どこが、とは言わないけど、柔らかくて幸せな感触が・・・
そこに、セシリアまでもが腕を絡めてくる。
「ご主人様は、こうすると嬉しいのですか?」
僅かに顔を赤くして、俯きながら問い掛けてくるセシリア。
「ん、んん。コレを喜ばん奴はいないと言うか、喜ばん奴は男じゃないと言うか・・・」
「はい。私のご主人様」
いつもの平淡な口調に、照れと喜びをブレンドしながら頭を寄せてくるセシリア。
うあぁぁぁぁぁっ!! 全身の血液が沸騰するぅぅぅぅぅぅっ!!!!!
「もっ、もうっ!! ケイのバカッ!!! バカバカバカバカバカバカ!!! デレデレし過ぎよぉっ!!!!!」
「ムチャ言うな。そろそろ全身の血液が沸騰して蒸発しそうだってのに」
「カサリナちゃんも素直になりましょうよ。こ、こうしてると、その・・・すっごく幸せ、ですよ?」
「だ、だって・・・」
ルーシアの言葉に、シュンとなってしまうカサリナ。
ん~・・手が足りないもんなぁ。うわ、なんて贅沢な悩み。前世の俺が見てたら爆殺されてるな。
「まぁ、なんて言うか・・・うん。休憩の時にな」
俺の言葉に一気に顔を真っ赤にして俯いてしまうカサリナ。
あ、あれ? 何か間違ったか? でも、何て言えばいいのか、サッパリ分からんし・・・
「えと・・・そ、その・・・ケ、ケイは、あたしとでもヤじゃ、ない?」
消え入りそうな声で言うカサリナ。顔だけで振り向いて、少し後ろを歩くカサリナの方を見ると、上目遣いで俺を見ていたりする。
ゴハッ!? 誰、こいつ!? カサリナってこんなに可愛気あったっけか!?
「お、おう、そりゃ、勿論」
「う、うんっ」
俺の返事に、真っ赤になったままで表情を明るくして、俺の背中にくっつく程に歩み寄り、背伸びをして頬にキスをしてくる。
「バ、バカ。こっち向かないでよ」
「え? あ、お、おう。ワリィ」
言われて前に顔を向ける。
「・・・だ、だいしゅき、でしゅ・・・」
噛みまくりで消え入りそうなくらいに小さな囁き声だったけど、俺の耳にはハッキリとその声が届いた。
萌え死にさせる気か!? 普段、勝ち気で活発な幼馴染みがっ、恥ずかしがりながら噛み噛みの告白とかっ! あざといわっ!! あざと可愛過ぎるわっ!! 御馳走様ですっ!!
セシリアの変化に気付いたカサリナとルーシアが開き直りました。
魔道生命体に対しての一般的な魔族としての態度としては考えられない反応ではありますが、2人は主人公の価値観にかなりの影響を受けていますので、セシリアを単なる魔道生命体=下僕などと扱ってはいません。それだけに、本格的に恋敵として認識したのでしょう。
では、これにて第二章 第六部を閉幕とさせていただきます。
お付き合いいただいた皆様に感謝を。よろしければ、次回もまたお付き合いくださいませ。




