没後二十日目
取り合えず、この三話で一先ず完結です、ツンデレ陰陽師を婿入りさせてやりたいな、と考えましたが、そこまでは煮詰まっていないもので。
両親が亡くなり、十日目には、二人は物体を操り、家事をこなすまでになっていた
帰宅すると、家の中には二人の生前と同じように美味しい匂いと、野球中継の音が響いている
十四日目には、霊感のないあたしにも、うっすら姿が見えるようになり
十五日目には声が直接耳に届くようになり
十七日目には二人の姿は透けなくなり、そして今日、触った感触まで感じられるようになった
「今、婆ちゃんも霊力アップをはかってるぞ」
「お婆ちゃんも?!」
霊感のある二人から、祖母が守護霊になったことは聞かされていたが
祖母までスキルアップをはかるとは思わなかった
「さぁ二人とも、晩御飯できましたよ~」
「おお、母さんの手料理は二十日ぶりだ!」
「え、二人ともご飯食べるの?!」
「食べるわよ」
「いやぁ、ここまでレベルアップすると、お供えだけじゃ足りなくてなぁ」
「お婆ちゃんの分も必要だしね、
お供えものも晩御飯の材料もレベルアップしてるのよ~」
「うぅぅ、エンゲル係数がぁぁぁぁ…っ」
「大丈夫だ、心配するな
この特性を活かして、生活費は既に稼いでいる」
「え?!」
「物体を動かせるようになってすぐにパソコンで株とか
競馬、競輪、宝くじ、ネットで買ったりしてたのよね、パパ」
「ええ?!」
「レベルアップして使えるようになった霊視で視たからまず間違いなく当たるぞ
勿論、名義はお前だがな、後で口座を確認してみろ」
「えぇぇぇえええっっ?!」
「お供えのレベルも上がったから、そのうち体温も出るぞ
そうなったら、ほぼ元通りだな」
「パスポートが無理だから飛行機は乗れないけど、
一時的に透明になれば皆で海外旅行とかにも行けるわよねぇ
あ、大丈夫よ、監視カメラとかにもちゃんと霊障で写るから
一人で誰かと話してるように写って職務質問される、なんてことはないわよ」
「いや、そんな心配してないんだけど!」
その後、三日と経たないうちに、両親は生前そのままに戻り
更に五日後には守護霊経験値でレベルの高かった祖母も早々に復活し
我が家は、またにぎやかになった
嬉しい……けど
複雑なのは何故?
知人からツンデレ陰陽師のドラマCDを聞かされて、ちらっと思い浮かんだものを書いたら満腹になってしまいました
取り合えず、婿がツンデレ陰陽師だという情報だけ提示しておくので、続きは妄想力にお任せ気味ですorz
それにしても相手の女性キャラのいない一人芝居は物凄く苦行そうですね、照れたら負けですか、そうですか
雪融け表は半分いけました…!
がんばれーまけーんなー!!




