第一章 ある日
ただ寝ていたい高校生がクラスメイトの恋を実らせるために面倒くさがりながら協力する⁉️ど素人が手がけるラブコメディ!!
騒がしい昼休み教室の隅で俺はクラスメイトの長田に話しかけれていた。
「俺は、あの人に運命を感じたんだ。」
「···」
毎度のごとく、休み時間になると俺の席にきてくだらないことを話し出す。俺は眠たいのに。
俺は黄瀬津 冬輝。
高二年生。
趣味は寝ること。
好きなことは寝ること。
特別なことなど何も起きずにただ寝てすごしたい、
ただそれだけを生き甲斐にいきている。
そんな俺のもっとも嫌いなことは睡眠を邪魔されること。
そのことを何度も長田に言っているのだが、
「いいじゃねぇかよー。俺ら親友だろー。」
「···はぁ。」
毎回これだ。ちなみに俺は長田を一度も親友と思ったことはない。
そして現在
「俺は先輩に一目惚れしたんだ」
「じゃぁ、告白すればー。」
俺はそう言って目を閉じて寝ようとしたが、
「それができない人なんだよー、協力してくれよー。親友だろー。」と泣きながら言ってきたので、
「はぁ。分かったから泣くなって。」
「ありがとーぅ!心の友よー!」
やめてくれ。そんな国民的ガキ大将みたいになセリフを俺に言わないでくれ。