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監禁癖彼女「私が貴方を愛するまで」

作者: ヤム

好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き、好き……


どうしよう、他に書くことが思いつかない。


私は椅子に座り、最近始めた日記帳とにらめっこする。

私は常に恋をしている。

彼の事を考えたら夜も眠れないくらいに恋をしている。


食事の時も、お風呂の時も、寝る前も私は彼の事を思い続けているのだ。


「好きって言えたらなぁ」

小さく私はつぶやいた。


彼の瞳の前では緊張してしまって私は声が出せなくなる。

でも、彼も私の前では声を出すことが出来ない。


いつか、ちゃんと話せることが出来る日が来るといいな。


パタン


私は「好き」とたくさん記入されている日記帳を閉じ、自分のベットで横になる。


(明日は彼にもっと好きになってもらえるように頑張らないと)


「おやすみ……また明日ね」

そうして私は照明を暗くして明日へ旅立った。


◆ ◆ ◆

逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい、逃げたい


俺は……いつになったらここから出られるのだろう。

右手、左手、左足、右足を手錠で拘束されており、手を少しでも動かすと「じゃらり」という鈍い音がする。

視界はアイマスクで隠され常に暗闇の世界の住人となっている。

まったく、彼女に監禁癖があったなんて思わなかったぞ。


彼女は学校では常に優等生だった。

黒く長く伸びたつややかな髪とすんだ瞳に俺はひとめぼれしたんだ。

だから、俺は初めて告白というものをしてみたんだ。

「好きです! ずっとあなたのそばにいさせてください!」

今生の思いで告白をしたんだ。顔は真っ赤を通り越して黒色に近くなっていたのかもしれない。

この告白がダメだったら俺は死んでしまうかもしれない、それくらいの覚悟をもって告白をしたんだ。


「ずっと一緒に……いてくれるの? それは本当?」

「ああ、本当だ。お前とずっと一緒にいたい!」

「……うれしい」

「と、ということは!」

「待って、私の気持ちの整理がまだできていないの。だから、あなたの事をもっと知りたいから……私の家に来てくれない? これから。そこでゆっくり話しませんか? 家はすぐそこだから……」

「あ、あぁ。構わないよ」


……ということで、彼女は良くも悪くも……いや悪くも俺の約束を守り続けてくれている。

四肢に手錠、アイマスクで座らせられてどれくらい時間が経ったのか分からない。

彼女からは人生二度目のオムツを履かせられ、そこに排泄をしている。

「わぁ、おしっこできたね。えらい偉い」

彼女は俺をずっと見張っている。俺は目が見えないから正確には「視線を感じる」というのが正しい。


「さあ、ご飯の時間だよ。今日はハンバーグだよ」

彼女は俺にご飯を食べさせてくれる。

手は使うことが出来ないから彼女の口移し。

「冷ましてあげた方が食べやすいよね」

彼女は口の中で咀嚼した食べ物を俺の口の中に注入するのだ。

きっとそのまま食べればおいしいのだろう。きっと俺のために手間をかけて作ってくれるんだろう。

視覚だけが敏感な俺は彼女の存在を常に近くに感じていた。


「頼む、ここから出してくれ。手錠を外してくれ!」

俺が嘆願すると彼女は優しい声でつぶやいた。

「約束したよね? 約束を破るのは良くないと思う」

「むご!むくうっつ!」

俺は口の中にタオルのようなものを詰められた。

視覚を封じられているので本当は何かはわからない。


「大丈夫、あなたは私とずっと一緒なんだから……私が貴方を愛するまで」

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