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無冠の英雄の過去 (SeG過去編)

SeGこと足立誠司の過去です。

足立誠司、通称 SeGは日本のFPSが始まった頃からのプロだった。


18歳のSeGはFW17でプロデビュー。

16歳の頃からアマチュアの大会でも何度も上位に食い込み、

FW17 JP OpenCupというアマチュア、プロ含め200チーム出場する大会で

ベスト8と、華々しい大会デビューを飾った。


そこからFOX Gamingの一員としてFW17 JP Pro Leagueに参加。

春夏秋冬で1シーズンずつあるリーグに2年間参加し8連覇。

FOX Gaming3年目に、FW17初の国際的な大会が始まる。

日本予選、アジア予選を勝ち抜き世界大会へ挑戦。

結果はベスト8。日本が世界に名を馳せた瞬間であり、

日本中は大騒ぎ。世界でもFOX Gamingは大注目された。

しかし、オーナーの脱税が発覚。

チームは解体となりメンバーはそれぞれの道へ。

ヘッドハンティングされた者もいれば、

ストリーマーになった者もいる。


FOX Gamingを離れたSeGは

4人制バトルロワイアルFPS、KingBattleZone、通称KBZで頭角を現す。

KBZを始めて1年後、

万能な司令塔になった彼は様々なチームを転々とし、日本代表へ。

3か月行われる世界一決定大会に参加する。

2ヶ月にも及ぶリーグの死闘を終え、リーグ順位2位で決勝リーグへ。

最終順位は世界2位。SeGは世界十傑にも選ばれ、日本がついに世界に追いついた存在あった。

日本が歓喜に湧く中、SeGは一人泣いていた。


——何が足りないんだ。


——何故届かない?勝てないのは何故?


葛藤する中SeGは1年後、2年後、3年後も世界大会に出場。

ベスト4が2回、3位が1回と、届かなかった。


——今年こそは。


KBZ最後の世界大会で闘志を燃やすSeG。

予選リーグは数十ポイントの差を付け首位に。

決勝リーグは前回登場したMuteのチームと激戦を繰り広げ、

1ポイント届かず決勝リーグは2位に。

SeGは最多キル、最多アシスト、MVPプレイヤーに輝いたが、

それよりも世界一を掴めない事への悲しみで胸が張り裂けそうだった。


SeGは世界大会に縛られていた。

終わった反動で燃え尽き、

体も限界を迎えていた。

だが、まだ火種は、底知れない闘志は残っていた。


War of Heros 通称WoH。

5人制のタクティカルFPSで、

ゲームが世に普及してきた頃から生まれたゲームの

意思を継いだゲーム。


このゲームのプロとなった彼は

WoH日本リーグを2年間無敗という異例の結果で終わる。

2年連続APEC大会も優勝。

破竹の勢いで翌年、世界大会に挑む。

決勝トーナメントを勝ち抜き、

準決勝はKBZ最終世界大会の優勝チーム、韓国代表。

因縁の戦いは3時間の激闘の末、日本の軍配。


そして決勝、相手は背中を追い続けたあのチーム。

WW2から今まで、必死に互いの命を削る戦いをしてきたアメリカ代表。

3試合先取のこの決勝戦は、異例のDay2まで行われた。

どの試合も最終ラウンドまでの激戦、

だがSeGは届かなかった。


世界が注目した日米決戦。


結果は世界2位。


また届かなかった。

失意のまま帰った彼はそのまま体調を崩し入院。

そしてその1か月後引退した。

彼の体は限界を超えていた。

肩、手首の疲労は激しく、

脳死一歩手前である。


そんな彼は新たな選択肢を選んだ。

次世代の為に、

次の世代が世界に勝てる為に

命を削る事にしたのだ。



なんとも気持ち良くないエンド。

1番になれないのって悔しいですよね


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