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バレンタインデー

作者: 沙夜

書記「ア、すみません。5分後でまた来ます。」


副会長「構わないよ。入って、書、記、ちゃん。

    ごめん、ダーリン。先に帰って。」


書記「なら、失礼します。」


副会長「ヤレヤレ...見られたね。

    書記ちゃんが何か言わないと、気まずいぞ。」


書記「なら、次は生徒会室でしないで下さい。」


副会長「アレ!若しか..嫉妬?」


書記「何でそう思いますか?」


副会長「だって俺がそうさせたい。何度も言ったけど、俺、書記ちゃんが好き!

    付き合ってくれない?」


書記「先輩は、私が好きではありません。

   さっきまで浮気な行為をしてる先輩の言葉を信じません。

   好きって、そんなに軽く言える気持ちではありません。」


副会長「他人の気持ちを否定するのは酷くない?

    書記ちゃんが俺に告白する時に、俺は疑わなくてちゃんと聞いてあげたよ。

    因みに俺は彼女がないから、浮気とかじゃないよ。」


書記「ここが問題です。確か先輩が格好いいから、好感を持っています。でも、好きではありません。もともと好きな感覚は結構主観的です。先輩の好きと私の好きは違うものです。ゆえに先輩の好きを否定しても問題がありません。たぶん私達が彼女についての見解も違います。」


副会長「ヘェ..好意である以上、付き合ってくれよ。告白もしたのに...」


書記「好意ではありません。好感です。そして、先輩に告白したことがありません。」


副会長「好感か好意か唇を重ねれば分かるぞ。してみようか?」


書記「ちょっと意外です。この言い方は」


副会長「だって、書記ちゃんがキスなど好きな人以外としないと言いそう。真面目だね。

    でもさ、そういうとこが好き。」


書記「先輩にとっては真面目にすべきことではありませんね。そういうとこが嫌いです。」


副会長「しかし、真面目な書記ちゃんも好きじゃない人に抱かれたでじょう。」


書記「変な言い方で言わないで下さい。軽く抱っこするきりでした。

   私が本気で好きな人にあげるお詫びと敬意です。」


副会長「好きじゃない人に優しくするな。」


書記「先輩が言える立場ではありません。」


副会長「実はさ..過去の俺も真面目な人だった。傷ついてから真面目に恋できなくなった。

    って言ったら信じる?」


書記「確か可能性があり、実際に有ったかもしれません。

   たとえ信じられなくても、客観的な事実は変わりません。」


副会長「なんだ。簡単に言えよ。信じるって!

    傷つくのはただ俺の主観的な認識かもしれないよ。」


書記「本人が傷ついたと思ったら、事実です。

   相手が傷つけることをしたに相違ありません。」


副会長「じゃあ、好感が好意になったか?」


書記「先輩を哀れむけど、これとそれは関係がありません。

   浮気な行為を正当化する理由も成れません。

   先輩と同じことをしてる人にとっては不公平だと思います。」


副会長「書記ちゃんは理性過ぎ。恋は感情的なことだから、適当に誤魔化すことだ。例えば、付き合ってから好きになるとか、好きな理由はただ格好いいとか、雰囲気に流されるとか..」


書記「愛の実体は論理が通らない感性的なものです。恋を上手くすべく、これを受け入れる方が理性的です。大体恋に失敗する原因は愛の事をいちいち論理的な解説を求める非理性的な行為です。

先輩が言った例はこの範囲に収まるかどうか主観的な考えと個人の決定です。」


副会長「書記ちゃんは本当に真面目だし面白いねえ。

    ある意味さ、全然歪まない人こそ歪な人間じゃない?俺とお.な.じ

    書記ちゃんに興味が無くなるまで好きでもいい?」


書記「それは先輩の権利です。相手に迷惑をかけないような義務を忘れなければいいです。


副会長「やっぱ、そういうとこが好き。

    てゆーか、何で会長を会長と呼んで、俺を先輩と呼ぶ?」


書記「先輩が副会長になる前から知ってたから、この呼び方に慣れました。

   それに、先輩が副会長っぽくないから呼びたくありません。どうしても副会長と..」


副会長「いーえ!これでいい。

    俺を誘ってるみたい。深い意味があろうか勘違いする。」


書記「そうですか。先輩は、ショキチャンを誘惑的な呼び方と思いますか?」


副会長「俺の答えはイェスだったら、君が俺を誘うことは本当というものだよ。詰まりバレンタインデーの告白になるよ。こんな時にチョコまでくれたら完璧!」


書記「話がそうになって、残念です。

   先輩にチョコがあげられなくなりました。」


副会長「けち!どうせ義理チョコでしょう。要らない!

    今日も告白されたか振られたか分からないよね。」


書記「先輩の彼女みたいなチョコです。普通彼女とすることが他人ともできるなら、本命とか意味はありません。先輩のそういうとこが嫌いです。」


副会長「好きになるまで待ってる。」


書記「万一ある日、浮気しても許せるほど先輩が好きになるものなら、教えてあげます。」


副会長「いいよ、そういうとこが好き。」


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