#1予鈴
俺は今絶賛思考停止中である。
クラスで必死に空気になっていた俺が、クラストップカーストの女子に呼ばれたのだ。
まあいつまでも悩んでてもしょうがない。
「さて、どんな文句を言われるのか。」
そんな独り言を呟いて歩きだした。
俺の名前は神城 影。読み方はかみしろ えい。高校2年生だ。
特技無しの成績も平凡趣味は読書の普通の生徒だ。
そんなこんなで指定された旧校舎の音楽室に着いた。
扉を開けると
「また、誰か来たのか。って誰だお前?」
いきなり酷いコメントが飛んできた。
見渡すと同じクラスのやつら4人がいた。
名前を覚えられていないのは慣れている。言ってて泣きそうだ。
俺が密かに心に傷を負っていると、呼び出した本人が来た。
呼び出したやつの名前は如月 才。
成績も運動神経もいい優等生だ。
如月は開口一番
「あなた達には戦争をしてもらうわ。」
なんてこといいやがった。
「どういうことだ。」
一緒にいた男子が言った。確か名前は園崎だったか。
俺を除いた3人が園崎の言葉に同意した。
俺は言葉の意味を知っていた。
「あなた達は異能力を持っているはずよ。」
「なんで知ってるんですか?」
と女子の1人が言った。名前は篠原だったと思う。
「それはね、私があなた達に異能力を与えたからよ。実は私は精霊なの。」
異能について何かある気はしてたが。まさか予想が当たるとは。
「私の名前はキルネス・ソルキス。精霊戦争に参加している精霊よ。キルって呼んで。」
そんな物騒な呼び方でいいのか?まあ本人がそういうならいいが。
「戦争って言っても私たち精霊が遊びで始めたんだけど。まあさしずめ戦争と名を借りたゲームってところよ。
「んでその戦争ってのは何をやんだ?」
「その時が来れば教えるわ。」
「私達を戦わせるのにそんなに適当に流さないでくれない?」
もう1人の女子棚田が言った。
「それより今は言っておくことがあるわ。」
「んだよ。言うことってのは。」
「あなた達には部活に入ってもらうわ。」
「そりゃ俺達は部活に入ってねぇが。何部に入んだ?」
「異能ゲーム部よ。」
「「「「「は?」」」」」
「何よそのふざけた名前の部活。」
「いや、部活の名前は名目上は相談部で登録してあるから安心して。」
「相談部?」
「入るかどうかは明日聞くから決めておいてね。」
その時ちょうどチャイムがなった。
「もう下校時間?早い気もするけど。まあ考えておいてね。解散!」
最後が適当だったと思いつつ、俺は家に足を向けた。