第1話あとがき
さて、みなさん。ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。『悪魔の御子』第一話、いかがでしたでしょうか。
この小説の舞台は1998年という20世紀末なのですが、これは作者が小説を書き始めた年と一致します。つまり、皆さんに今の形で見ていただくまでに10余年の歳月を要したというわけです。下書きに関しては更に一年前から書き始めてましたからかなり長いですね(笑)。
あとがきということですが、カインたちの運命はまだ始まったばかりです。今後どうなるかは続きをご覧いただければ必ず全てが明かされます。
今回は疑問点になるであろう部分の解釈をしていこうと思います。
Q1:時代と舞台の決定
時代は上記のとおりですが、舞台のパリはヨーロッパの中心にあって、各方面に行き易いということもあり決定。ま、この頃憧れのヨーロッパ都市だったこともあります(笑)
Q2:キャラクター設定
主に中心人物は友人をモデルにしています。作者の分身も中にいますので、それは一番最後にでも明かさせていただきましょう。
Q3:カインたちの住所
パリ市内のどこか。もっとも世界観はパラレル・パリです(笑)
カインとライが住んでいるマダム・ノーラのアパルトマンはシャンゼリゼ大通りに程近い第8区です。近くには教会や広場、カフェも多くあり環境もいいです。観光客が多い場所は情報も集まりやすいので住んでいるのかもしれません。
セシルがパリの住まいにしている場所はサン・ルイ島の高級住宅街のアパルトマン。近くにはパリ警視庁、裁判所やノートルダム寺院もあります。作家や女優などの地味な金持ちが住む世界です。
アイラはイギリスの実家や他の国とパリを1~2ヶ月ごとに行ったり来たりすることが多いため、レジデンス・ホテルの一室を借りています。第2区のオペラ駅に近い長期滞在向けのホテルです。
Zはもともと大学の近く、カルチェ・ラタンに住んでいました。大学を卒業してからはモンマルトルに近い第9区のアパルトマンに住んでいるようです。
ユーシスの経営するバー『La Lune Blue』は第18区にあります。サクレ・クール寺院も近く、静かな場所にあります。店自体は地下ですが地上部分は住居として使用しています。
クライマックスでカインたちが侵入したレイモンド邸は第16区パッシー地区にあります。ブーローニュの森近くの超高級住宅街です。
Q4:Zの国籍は?
現在のZの国籍はフランス。(以前重国籍で友人にツッコまれました・笑)
日・仏両方を持っていましたが、彼はフランス国籍を選んだようです。
Q5:ミカエル君は何人?
これも以前友人にツッコまれました(笑)。小説を書く手前意味のないことはしないです(苦笑)。もちろんミカエル=ボナパルトは純粋なフランス人。本来フランス語の名前なら『ミシェル』なんですが、あえて両親から『ミカエル』と名付けられました。5人兄弟の真ん中で上に兄と姉、下に弟と妹がいます。彼らもミカエルと『似たような名前』が付けられてます。これは番外編で書きたい(希望)。
Q6:エピローグ・タイトル
各話ごとにエピローグがあり、全体のイメージを司る曲のタイトルを拝借。『the Forth Avenue Cafe』はL'arc~en~cielの曲です。初めて聞いて惚れ込んでしまったぐらい好きな曲だったのでイメージが強くなったんだと思います。