詩「世界」
掲載日:2026/05/22
ぼくたちに世界はきびしかった
ぼくたちは世界は滅ぶと信じていた
ぼくたちが世界を変えるなら
世界は感謝しひれ伏すとうそぶいていた
ぼくたちを無視し続けるなら
世界はいつか霧のようにうっすらと冷たく消えると……祈っていた
ぼくたちはいつから愛する対象を見失ってしまったのだろう
どんなに口汚く世界をののしろうと
日はまたのぼり鳥たちは新しい朝を迎えるというのに
世界はすべて観ていたのだ
ぼくたちがなにを欲しなにを投げ捨てるのかを
世界は待っていたのだ
ぼくたちがいつかまた
世界の真理に手を伸ばす刻を
そんな日が来ますようにと祈っていたのだ




