猫のカフェと小さな探偵
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ボクはゆうと、小学三年生。
親にないしょで探偵をしている。
今日も、お気に入りの虫眼鏡と一緒に調査をしに出かけるところだ。
ボクのおうちで飼っているネコ、カペラのそこーちょーさだ。
毎日カペラは決まった時間に外に出かけ、そして帰って来る。
一度、お出かけから帰ってきたカペラに抱きついたら、体から甘いいい匂いがした。
こういうのは、だいたい何かがあるってテレビで見たから間違いない。
カペラはボクら家族に内緒で、決まった時間に決まった場所へと出かけているのだ!
その時間は、だいたい2時から4時でおやつの時間なのである!
もしそれが、ボクの知らない間に他のおうちでお菓子を食べているのだとしたら許せない!
ボクだって、お母さんに怒られながらおやつを我慢しているのにっ。
一度カペラのあとを付けてみたのだが、ボクが足をひっかけて泣いてしまったばかりに、バレてしまった。
それから、しばらくの間カペラは出かけるのをやめてしまったのだ。
だから、今日は久しぶりのカペラのお出かけ。
この機会を逃しては次はいつ出かけるのか分からない!
だから、今度こそカペラに見つからないようにそっとあとをついて行くのだっ
カペラが猫用の出入口から外に出ていく。
こっそりボクもドアの鍵を開けてカペラの後姿を見失わないように気を付けながらついていく。
ボクの通う小学校に向かう道と逆方向で、こっちに行くのは少し不安があるけれど、カペラが居るから大丈夫!!
電信柱に隠れながら、カペラを追いかける。
度々、後ろを振り返っている気がするけれど、そのたびに隠れているし、カペラも無視して歩いているからきっと気づいていないはず!
=====<カペラ視点>=====
坊やはまだ諦めていないようだ。
一回コケて心配だから、家まで送り届けたし暫く外を出歩くのをやめていたんだがな。
まったく、これだから小さい子供の子守りは大変なんだ。
今回も気づかれていないと思ったら大間違い。
坊やが風下にいるせいで、思いっきり匂いはするし、洋服の裾は見えている。
だが、また同じように出歩くのを我慢するのも飽きたことだし、無視して進むことにする。
ただ、たまーにキョロキョロ不安そうに周りを見ているところを見ると、この道は初めてのようだ。
この状況で坊やを置いて行くような歩き方をすると、「ここどこー!」って大泣きするのが目に見えている。
仕方がないので、後ろを振り向きつつ歩調を合わせて探偵ごっこに付き合ってやるとしよう。
なあに、そのうち飽きて帰るだろう。
=====<ゆうと視点>=====
カペラがいつもより気持ちゆっくりと歩いている。
今日はそんな気分なのかもしれないなーと思いながら、ついていく。
まっすぐまっすぐ、カペラは進んでいく。
どのくらい歩くんだろう?だいぶ疲れてきたな…飽きてきたし
今なら、まっすぐしか歩いていないから帰れそうな気がする…と思って後ろを振り返ると、知らない風景が目に入る。
これは駄目だ。帰れない。
大人しく、カペラについていくことをボクは選んだ。
=====<カペラ視点>=====
これは諦めて帰すのは無理そうだなと、そっとため息をついた。
休憩をとるフリをして、近くの公園に入った。
ベンチを通り過ぎ、近くの水飲み場へ。
ここの公園は親切だ。
手をかざしただけで水が出るようになってる。
いつでも新鮮な水が飲めるのは貴重だ。
水で手を濡らして顔を洗ったりして、時間をつぶす。
後方では、坊やがベンチに座ってくつろいでいる。
もう少し休憩が必要そうだなと眺めながら、時間をつぶすのは大変だ。
さて、目的地まであと少しだが…まぁ、あいつらなら許してくれるだろう。
そう軽く考えて水飲み場を飛び降りた
=====<ゆうと視点>=====
カペラが公園で休んでくれてうれしかったけど、もうどこかへ行くみたいだ。
ボクは虫眼鏡を忘れないように慌てて手にもって、カペラのあとをついていく。
カペラは、公園から出て元の道に戻って、また真っすぐに歩き始めた。
ちょっと歩いたところで、ちょうど電柱が陰になって見えないけれど、壁に向かって歩いて行った。
ボクは、カペラを見失うのが怖くて慌てて走っていった。
すると、電柱の横に小さいドアがあった。
ここへ入っていったのかな?
ボクもハイハイすれば通れないことはなさそう…
とにかく、カペラを見失うのが怖いからドアを開けて入ることにした。
ドアをくぐると、カペラとは違うネコが三匹カウンターに座っていた。
「やぁ、いらっしゃい。君があいつんとこの坊やかい」
「かわいい坊や。おいでおいで。こっちに座っていきな」
「ふぅん?なかなかに見どころがあるじゃないか、よくあいつに付いてココまで来たもんだ」
おばあちゃんみたいな声が、それぞれのネコから聞こえる!
絵本の世界みたいだと、ボクはわくわくしてきた!
「こら、お前たち。うちの坊に変なもの食べさせたりするんじゃないよ」
カペラがカウンターの奥の扉から二本足で立って出てきた!
カペラが喋った!!
いつもの「にゃー」という声よりも声が低い気がする
「カペラ遅いぞ、私にホットミルク、ラム酒入りで」
「カペラ、私にはアフォガートを」
「私はパンケーキにメープルシロップをたっぷりな!」
カペラは怒りながらも楽しそう。
ボクもカペラが作るお菓子が食べたいな、とそわそわしていた。
「おい、カペラ坊やにはなにかあげないのかい?」
「そうだよ、こーーーんなに一生懸命ついてきた可愛い子だろう?なにかやんなって」
「これが噂の『ゆうと』っていう坊やだろ?なかなか可愛い子じゃないか」
「あーもーうるさいねぇ、お前たちは。ほら、ゆうとはこれでも食べて待ってな」
そう言って、カペラは僕の前にクッキーを出してくれた。
だけど、隣のネコさんのパンケーキの方がおいしそうだなとチラチラ見る。
「坊、お母さんに怒られたいのかい?大人しくお前はそのクッキーだ」
どうやら、僕にはほかのモノはダメだということが分かった。
たしかにお母さんの雷は怖いので諦めることにする。
「かわいそうにね、坊や」
「まぁ、お母さんの言うことは守っといた方がいいだろうな」
「そうだな、怒られるのは良くないな」
カペラを除く三匹もうんうんと頷きながら、自分たちの食べ物を口に運んでいる。
ほんとうに羨ましい。
「今日は、お前が居るから私もお菓子を我慢するんだ。ほら、それ食べたら帰るよ」
そうカペラに言われてクッキーを大人しく食べることにする。
パリ、ポリポリポリ
ほんのり甘くておいしい。
カペラってお料理上手だったんだ。意外。
いつもおうちでゴロゴロしているのに。
最後の一枚を食べて、僕は少し幸せな気持ちになった。
こんなに不思議な空間で、おいしい食べ物を食べて
ボクの冒険はきっと誰も体験したことがないだろうなと、自慢したい気持ちにもなる。
いろいろ満足したり、ほっとしたりすると沢山歩いたこともあって眠くなってきた。
少し眠るくらいなら、カペラも怒らないよね・・・・
=====<カペラ視点>=====
「坊や、眠っちまったねぇ」
「疲れたんだろうねぇ、お前のうちからここは遠いんだろ?」
「まぁまぁ、幸せそうな顔をしてねぇ」
仲間は口々に感想を口にするが、連れて帰るのは私なのに。
今日何度目かのため息をつく。
「今日はあたしはここで失礼するよ。坊を母親が帰ってくる前に帰さないといけないからね」
「そうさね、私たちが人間の子供を抱えて歩いている所なんて見られたら大変だ」
「せいぜい気を付けるんだよ。」
「カペラ、次のお店待ってるからね」
そういって仲間は見送ってくれる。
あたしは、ゆうとを背負って店を出る。
細心の注意を払って家までダッシュで帰る。
また、暫く期間を開けてからしか行けないかなと、少し落ち込む。
だが、ゆうとの安全の為だから仕方ない。仕方ない………
アフォガート、あたしも食べたかった。
=====<ゆうと視点>=====
目が覚めると、家のベッドの中だった。
あれ、さっきまでネコたちが喋るお店に居たはずなのに。
自分の部屋から出てカペラを探す。
カペラは、キャットタワーのてっぺんで丸まって眠っている。
時間は…もうすぐお母さんが帰ってくる時間だ。
夢……だったのかな?
ほんのり口の中の甘さを感じながら、僕はお母さんの帰りを待つことにした。




