表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平凡JKと異世界帰りの自称名探偵  作者: アタリ・ツキ
1/45

出会い

「この事件の犯人はあなたよ。」

私はそう言って犯人を指さした。

 平凡な女子高生だったはずの私がなぜ殺人事件の捜査なんかをしているのか、それは彼との出会いがきっかけだ。


3週間前

『3年前に行方不明になっていた、当時14歳の少年、赤羽ヒロくんが2週間前に発見されたニュースの続報です。ヒロくんを発見した人によるとヒロくんは、異世界を救っていたと語っているそうです。またその現場では…』


 登校前に見る朝のニュースで、そのニュースを見た。赤羽ヒロという少年が行方不明になっていたのは知っていた。発見されたというニュースを見て喜ばしいことだと思ったが、突然異世界だの言い始めたことには少し笑ってしまいそうになった。


「ユミ、早くしないと遅刻するわよ。」


「ヤバッ、お母さん行ってきまーす」


ニュースに夢中になりすぎてたなと反省しながら、いつもの道を歩いて学校に到着した。なんてことない普通の高校、この高校に入学してから2年が経つ。

成績もそれなりにいい、友達も多いとは言えないけど私的には十分にいる。そんな充実した学校生活をおくっている。


 教室に入り自分の席に座っていると、前の席に座っている友達の美波ちゃんが話しかけてきた。控え目な私と違って元気も良くて愛想も良い可愛らしい女の子だ。


「ねえユミ、今日うちのクラスに編入生が来るらしいよ。しかもその編入生を見た人によるとかなりのイケメンらしいよ!」


美波ちゃんはとびきりの笑顔で言った。


「えー知らなかった、楽しみだね!」


私はそう言ったが正直イケメンだろうが私には関係ないし興味もない。顔よりやっぱり頭の良さよねー

そう思いながら私は趣味の推理小説を読み始めた。この本の登場人物が現実にいてくれたらいいのにな、、


「はいみんな自分の席に座ってー」


担任の山田先生がいつもより早く教室に入ってきた。

まあ編入生の話だろうな

私以外の多くの女子が嬉しそうにしているのがよくわかる。


「今日はみんなに大事なお知らせがあります。っていうかみんなもう知ってるか、じゃあ入って来てください。」


先生がそう言うと教室の扉が開いた。一人の男が入ってきた。入ってくる途中で頭をぶつけたその男はサラサラ髪の噂通りのイケメンで、その上190㎝あるかないかの高身長。しかし、私含めこのクラスのみんなが驚いたのはそこじゃないだろう。なんと彼は髪の毛が白いのだ。誰もが呆気にとられていると彼は教壇の前に立って自己紹介を始めた。


「みなさんこんにちは、俺の名前は赤羽ヒロって言います。14歳の頃に異世界に召喚されてヤバいやつと契約したことで髪の毛が白色になりました。最近やっと魔王を倒して異世界救えたので、この世界に帰ってきました。早く学校に通いたかったので、警察との話も病院もパパっと終わらせてきました。ちなみに契約したやつの影響で不死身になりました。よろしくおねがいしまーす。」


彼はにんまりとした顔で言った。

この異常言動にさっきまでニコニコしていた女子たちの顔が引きつっていた。

当然私も困惑していた。


なんなんだこのおかしな男は、そもそも2週間前に行方不明から発見された人の入学をよく学校側も認めたな。でもなぜか彼が嘘を言っているようには見えなかった。


「そしてみなさんに言いたいことがあります。」


彼は突然そう言った。さっきのにんまりした顔とは違い、深刻そうな顔だ。


「実は俺、あっちの世界では魔王を倒した英雄とは別の顔があります。それは…」


5秒間ほどためたあとにこう言った。


「ありとあらゆる事件を解決する名探偵です!」


これは嘘だなと私は感じた。











読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字がありましたら遠慮なく報告してください。

ブックマークや★★★★★もお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ