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街へのお出掛け③


皮のくまちゃんを抱っこしながら街を歩く…という、まるでちびっこみたいな格好でちょっと恥ずかしかったけど、まぁ仕方ない。


洋服屋さんでは色んな服があって面白いけど、公爵家で既に沢山の服を用意してくださっているので、サッと見るだけにした。


女神の化身様にはなんでも買ってくれそうだし、少しでも笑顔で商品を見ようものならローズが「これをいただきます」と言いそうだもの。


賑わっているお店群の中に少し静かな佇まいのお店があった。文具店だ!


この世界では筆記具はつけペンとインクを使うから、携帯用の文具として小瓶のインクと短めのペンをセットにした物が売られている。これは公爵邸で見たことがあるから、沢山のデザインがあるんだなとしか思わなかったけど…ふと思い出した。


メイドさん達が「インクが溢れて取れない」と話していたことを。


きっと万年筆とかあったら便利なんだろうな。でも万年筆もたまに漏れる時あるけどね。


紙はさっきのじゃがいも基準でいくとA4サイズ3枚が1カゴ分。高いと言えば高いけど、そこまで手が届かない訳ではないなぁというのが実感。なんとなくだけどお高い和紙を買う感覚に近いのかも。


そしてなによりびっくりしたのが、文具店に本が置いてあることよ!


日本のように本屋の中に文具コーナーがあるというのとは逆で、文具店の中に本コーナーがある、という感じ。置いてある本はこちらの世界でいう聖書とこの国の歴史について書かれた本、最新らしい小説の3冊しかない。厚さは3〜4cm位かしら?


「菜那様、こちらをお読みになりたいので?こちらの書物は図書室にございますよ」

「あ、ありがとう、ローズ」


私が知りたいのはお値段。なのでそっと持ってお値段が書かれていないかどうか見たら…じっとこちらを見ていたというか監視していた店主がついに口を開いた。


「それは勝手に触らないでくれ!」

「あ、ごめんなさい…」

「見かけない顔つきの人だが…旅行者か?これは高いんだ。勝手に触られて汚されたら買って貰うよ!払えるのか!?」


ローズがサッと割って入ってくれた。

「こちらのお方は公爵邸の大切な客人です」


途端に物凄く低姿勢で謝られてしまった…。さすが公爵のネームバリューは凄い!


折角なので低姿勢になった店主に本のお値段とその他の文具の売れ筋とお値段も聞いたけど、ローズを目で制して「買わないで」ビームを発するのは疲れたわ。


本は3冊とも高価だった。1冊がこのくまちゃん10匹分のお値段だなんて!


結局全部のお店は見ることが出来ず、買っていただいたのはくまちゃんと美味しそうな金平糖みたいなお菓子だけだったけど、本当に楽しかった!また来たいな。

更新が遅くてすみません!

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