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王都へ⑥

陛下やお歷々への講義が終了した後、皆さまはそのまま興奮冷めやらぬ…って感じでその場に残り、私だけさっきの控室へ戻ったの。


ローズを見てもうホッとして、少しふらついたもんだから、ローズを慌てさせちゃった。


「皆さま残って何をされるのかしら」

王宮のメイドさんが入れてくれたいい香りの高級そうなお茶と美味しいケーキを食べてローズへ尋ねたら…


「おそらくそれを王国全土へどう展開されるか考えておられるんだと思いますよ」

と後ろから声が!


「公爵様?!」

「仕事はまだ残っているから一緒には帰れないんですが、菜那様が帰られる前に顔を出しておこうと思いましてね」

「わざわざありがとうございます」

「いや、礼を言うのはこちらの方ですよ」


公爵様がにっこり微笑む。

うーん、やっぱり麗しいお顔でこの笑顔。破壊力半端ない!


「菜那様にとっては普通のことかもしれませんがね、新しい帳簿の付け方…複式簿記ですか…これは画期的なんですよ」

「これが?」

「はい。これまでの帳簿の付け方では内容がわかりづらかったので、経営者にとっても課題が見えにくい。それにですね…」

「はい」

「脱税を見抜き辛いから巧妙に脱税する輩がいて税収にも影響しましてね。国側としてもありがたい仕組みなんですよ」


税収!そんなことまで頭が回らなかった!


「菜那様にとって"たかが帳簿"かもしれません。"されど帳簿"なのですよ」


はぁー…と感嘆の溜め息だけ出ちゃった。


「では菜那様、また夕食時に!私はまだ仕事が残っていますので。ローズ、菜那様を頼んだよ」

「はい、勿論でございます、公爵様」


公爵様が去られた後、お出しいただいたケーキとお茶はちゃんとありがたくいただき、王宮を去ったんだけど…流石に気疲れしたんだろうな。馬車の中でうとうとどころか爆睡しちゃった!


おまけに部屋に着いて平服に着替えたらまた眠くて堪らなくなって、ソファでうとうとしかけたから、

「少しベッドでお休みくださいませ。夜に差し支えないようにある程度の時間でお起こし致しますから」

とローズに気遣われちゃった。

でもさすがローズ。ありがとう!


この日の夕食時はまた公爵様の賛辞の砲撃を受けた後、現状脱税で検挙されている割合と水面下での脱税予想等、今後の展望などなどで終始。


なんか仕事モード全開になっちゃったのは推測通りだわ。

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