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始動①

翌朝鍛治職人のトマスじぃの鍛冶場へ連れて行って貰う約束だったんだけど、ローズは公爵様の用事があるらしく、代わりに公爵様のお姉様付だったというマリーに連れて行って貰った。


マリーは40代前半らしい女性で、かなりガッチリしている。なんとなく肝っ玉母さん的な見かけだけど、身のこなしは優雅で、ギャップがある。


公爵邸には召使いは5人居て主人や来客の世話をする。掃除洗濯料理等は別に下女・下男が居て、合計15人位。更に騎士団(これは総数がわからない)と厩番、鍛治職人、等など結構雇われ人が居る。


"株式会社ドーソン"で働く従業員は社長が公爵という地位から見てそれなりの規模…ってところかしら?


公爵家は大金持ちみたいだから、独立出来ない場合は私も下女の1人として働かせて欲しい気もするけど、女神の化身とか存在そのものが尊いとかで何もさせて貰えないと思う。


なんとか自立しなくちゃ。

それが喫緊の課題!


悶々と考えつつもマリーと軽い世間話をしながら庭を進むと、すぐにトマスじぃの鍛冶場に着いた。私が普段散歩に行かない方向だったから目から鱗。こんな近くに鍛冶場があっただなんて。


「これはこれは菜那様、ようこそおいでくださいました」


トマスじぃは偏屈そうか好々爺か…とドキドキしてたけど、うーん…中間でした!真面目そうなおじいさんという単語がふさわしい雰囲気。


「あの…こういうのが欲しいんですが…」


と活版印刷の為の文字の凸文字をお願いしてみたら…ビックリされちゃった。


「これを何に使われますんで…?」

「あの…これを組み合わせて本を作ろうかと」

「へ?本?!」


活版印刷のカラクリを話したらもっとビックリしてたわ!


「なら…それを押さえる枠も要りますな。ちょっと考えてみます」


さすが職人さん!そういうところまですぐ頭が回るのはすごいと思う。


英語で言うとeが確か1番多くて、a.t.i.rも多く、逆にqとかzは少なかったような…なので、以前調べておいた出現率が高い文字を多めに、低い文字は少なめにお願いしちゃった。


3日もあれば…ということだったけど、確かに3日で文字だけでなく枠まで作ってくれたのには職人魂を見たような気がする。


その3日の間に私がしたのは紙とインクの準備のお願いと印刷する内容についての吟味。


人々が生きる為に必要なこと。

私の世界でも最初に印刷された本。

それは「聖書」!


最初にローズに「教会へ行きたい」とお願いをしたら、公爵邸にも専用の教会があるらしく、そこへ連れて行かれそうになったので、全力で拒否したわ。


だって庶民の為の聖書を作りたいから、庶民の教会でなければって思ったんだもの。


なんとかローズを説得し、公爵邸から比較的近い修道院へ連れて行って貰っちゃった。


その修道院は女性ばかりだし、教会や修道院内は剣などの武器の持ち込みはタブー。だから護衛騎士無しで…と思ってたら…女性の騎士さん3人がつけられちゃった。武器の持ち込みはしないけど、体術で対応するみたい。身体が武器って感じ?そこまでして守られる私って…。


修道院長に紹介された後、修道女達が修行の一環としているという編み物部屋へ案内されると、私と同じか少し下かな?という女の子達が20人位いた。


同じ年代の女の子達がこんなにいるなんて、この世界に来てから初めてかも!

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