5.初めての王都
僕は、お父さんとお母さんと一緒に王都へ向かっています。カーテンで外の風景は一切見えないけど、これからお母さんの伯父さんの家に行きます。
カーターという執事さんにお辞儀された時、僕のことを一瞬だけ見透かされるような嫌な気分になったけど、気にしないでおいた。
「テオは初めて王都に行く事になるが、フードとマントは外さないように。この王都には#特別__・__#な方々以外は、ヒト族しかいない。バレなければ危険はないと思うが、良く思っていない人たちも中にはいるからな」
僕はそれを聞いて不安になる。感情がバレてしまったのか、お母さんは「大丈夫よ?お母さんとお父さんがいるわ。#もしも__・__#の時はお父さんの家族がどうにかしてくれるわよ」と手を握ってくれた。不安を拭い去る様な安心感があった。
お父さんは冷や汗をダラダラ垂らしていた。僕はキョトンと首を傾げた途端、お父さんは顔が真っ赤になったけど。
きっと可愛いとか思ってるんだろうなと思いながら、親バカな一面を見せたのであった。
「もうすぐ城門の入り口になります。到着した後は少々お待ちを」と、お父さんの座る上の小扉から執事のカーターが顔を見せた。返答するようにお父さんは頷いた。
「もうすぐ王都に到着する。貴族用の城門を通る。確認もあるが、お父さんの知っている人ばかりだから安心しなさい」
僕はそれを聞いたあとお母さんの手を強く握った。お母さんは「大丈夫よ、怖いところではないわよ」とフード越しに頭を撫でてくれた。
少し経ったあと馬車が止まった。
「アルロ様、到着致しました。確認をした後にお屋敷まで馬車を走らせますので、少々お待ちを」とカーターが小扉を少し開けて、お父さんに伝えた。
◇
●止まった少し経った後
扉からドンドンドンとノックが聞こえた。
「アルロ様御一行様。扉の前から失礼致します。私はジェネラリア王国騎士団副団長ワイアット・ベラルクと申します。入室をお許しください」と言った後、扉が開いた。
僕は驚いてお母さんの後ろに隠れるように動いてしまった。
「驚かせちゃったかな?ごめんね、お嬢様」とワイアットは苦笑いした。
「ううん。大丈夫」と言って、危険はないと思ったので僕は座り直した。
見比べるとお父さんの方がイケメンだけどね。ワイアットはカッコいいと思った。
「おお、ワイアットか。帰国していたのか!久しいな、元気だったか?」と握手をしてお父さんが答えた。
「アルロ様。私は学生時代から変わりませんよ。エラ様もお綺麗になられ、元気そうで何よりでございます。本日はクロリーチェ公爵家のお嬢様の誕生会があると聞きました。お間違いないですか?」
「フフッ、ええそうよ。招待状を貰っているわ」とお母さんがワイアットに見せた後「確認させていただきます。この蜜蝋は間違いなく、クロリーチェ公爵家のお手紙ですね。失礼しました」と確認した。
「ああ、そうだ。テオの事はお忍びなので、内密にな」
「アルロ様とエラ様の娘様ですね」
「ああそうだ。#娘__・__#だ。宜しく頼む」
「テオと申しますわ」
娘と言われたからお母さんの真似しちゃったよ。
「テオ様ですね。確認できましたので、お通りください。ようこそ、ジェネラリア王国へ!それでは失礼致します」とワイアットがお辞儀をしてから扉を閉めた。
僕はよっぽど緊張していたらしく、お母さんの膝に頭を付いた。
「テオちゃんよっぽど緊張したのね」と頭を撫でてくれた。
「お父さんとお母さん以外は見たことないからなぁ」とお父さんは苦笑いしていた。
僕はお母さん公爵家だったの!?と内心びっくりしたけど。
◇
馬車は王都に入って10分以上経った後、馬車は止まった。
どうやら到着したので「着いたわよ」とお母さんは声を掛けられ、僕は起き上がった。
大きな門を通ってからカーテンを開けると、前世で見た西洋のお屋敷が建っていた。周りには様々な花が咲いていた。そして庭道を抜けると、お出迎えをしてくれているクロリーチェ公爵家の人たちが見えた。
お父さんとお母さんと僕は馬車止まるのを待ってから、扉を開いて降りた。執事とメイドさんと並んでいた伯父さんらしき人は歩み寄りお父さんに挨拶をした。
「アルロ御一行様、本日は私の娘、ステラの誕生日に来てくれてありがとうございます。誕生会が始まるまで待合室でお待ちを」
「そんな、堅苦しいのは#止__よ__#してくれ。私の素性を唯一知っているからって、家族だろうカルロス」
「ああ、わかった。また後で、話をしようアルロ」と握手を交わした。
「エラも久しいな!後で詳しい話を宜しく頼む」
「カルロスお兄様お久しぶりですわ…詳しい話は明日しましょうね?」
「…わかった。また後でな。アルロ御一行の案内を頼む」
僕は伯父さんに挨拶ができなかった。その後すぐに、メイドさんたちに案内されるのであった。




