戦士の誕生
22時を過ぎたある日の夜、一人の高校生が学校に忍び込んでいた。
「あぁ〜あったあった。これで明日の課題提出間に合う」
と一人誰もいない教室に青年の声が響く。
「じゃあさっさと帰るか」
青年が帰る準備をしている時、学校のグランドからけたたましい音が聞こえた。
「な、何だ?!」
青年がその音に驚いていると次に地震がきた。
「今度は地震か?!とりあえずグランドに行ってみよう」
青年は興味本位でグランドに向かった。
「何だこれ」
青年がグランドで見たのは黒いローブを着た人と白いローブ着た人が戦っている瞬間だった。
「アイツら何やってんだ」
青年が驚いた瞬間、黒ローブと白ローブの間が突如爆発した。
「えっ爆発した?!」
青年が驚くのも無理はない。何も無いところが突然爆発したのだから。
「ちっ明光、神の犬が」
と黒ローブが白ローブに向かって言う。
「あなたも悪魔の犬ではないですか?」
と白ローブが黒ローブに皮肉っぽく言う。
「黙れぇぇ!」
白ローブの皮肉に怒りをあらわにした黒ローブが何も無いところから刀を出した。
「犬どうし仲良く殺りましょうよ。うふっ」
白ローブも何も無いところから薙刀を出し黒ローブに応戦する。
「クソが」
黒ローブが白ローブに切りかかろうとするが白ローブはそれを軽く受け流している。そして白ローブが一瞬で黒ローブの背後に回り込むと躊躇なく背中を斬った。
「クソやはり強いな…なら自滅してやるよ」
黒ローブの身体が突如光だしその瞬間、大爆発した。
「えっ」
一瞬何が起こったか分からなかった青年は大爆発で飛んできた建物の破片が頭に直撃した。
薄れていく意識の中で青年は
(俺ここで死ぬのか?一人で死ぬのか?)
と後悔していた。
「う〜うわ眩し!」
青年が目を開けるとそこには真っ白な世界が広がっていた。そして青年の目の前には一人の少女が泣いていた。
「おいお前何で泣いてんだ?」
と青年が立ち上がり少女のいる場所まで歩き出す青年。
「おーい泣いてたら分からんから泣き止んでくれるか」
すると少女は泣きやみ青年の方を見る。
「あなた誰?」
と少女に誰かと尋ねられた青年は
「俺は春屋凌波お前は?」
と少女に尋ねる凌波
「私は…タイシャ」
ボソッと名前を教えるタイシャ
「タイシャねぇ何で君はここにいるんだ?」
凌波はタイシャがどうしてここにいるのか尋ねる。
「ずっと君を待ってたんだよ」
タイシャは自分がここにいる理由を凌波に教える。
「なんで俺を待ってたn」
「時間が無い」
と凌波がいい切る前にタイシャが言う。
「時間が無いって?」
凌波はタイシャになぜ時間が無いかと尋ねる。
「足を見て」
そうタイシャに言われ凌波は足を見る。
「なんじゃこりゃー?!」
何と凌波の足が消えかけていたのだ。
「率直に言うと、あなたは死んだでも完全に死んだ訳では無い。だから完全に死ぬ前にあなたに私のお願いを聞いて欲しいの」
と涙目になりながらタイシャは凌波を見る。
それを見た凌波は
「あぁ何でも聞いてやるよ」
と笑顔で少女に言う。
「ありがとう私の願いは、私の代わりに悪魔を倒して」
タイシャは悪魔を倒してくれと凌波に頼む。
「良いぜやってやるよ」
とすぐに承諾した。
「ありがとう、あと少しで君は元に戻る。最後に」
そう言ってタイシャは凌波の頬にキスをする。
「ふっ歳下からのキスも悪くねぇな」
と言っていると凌波の身体が消えていく。
「凌波後は頼んだよ」
笑顔で見送るタイシャ。
「ちゃんと笑えるじゃねか」
それだけ言うと凌波は消えていった。
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