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ラフティパニック05・12・3
1、おもいだしても、、、
俺の名前はラフティ。
村の半分は知り合いというような田舎に住んでいる。
今日も朝早くから、畑仕事にかりだされ……。
「って、俺しか働いてねぇじゃねえか!」
日も昇らぬうちから、くわ一本持たされ母親に家を追い出された。
小さい頃、近所の女の子にけがをさせた。
と言っても、俺はその時4、5歳で。何があったのかよく覚えていない。
毎日毎日、誰かしらとケンカするわんぱく坊主だったらしく、ケンカの原因はおもちゃ1個、おかし1個、そんなくだらないことのようなのだが。
それが、俺にとって消えない記憶となっているのは。
その晩に、女の子にけがをさせたと聞いた母が激怒し、俺を外の物置に閉じ込めたからだ。
今思い出しても、あの真っ暗と独りぼっちの恐怖は体中に寒気がするほどだ。
あの時から、俺には守らなければならないと、決心した二つのことがある。
・女の子にけがをさせてはいけない。
・母を怒らせてはいけない。
ということだ。