空想の始まり、自分との分離
『キャラから始まる物語
※幼少時、原因不明の体の痛みと戦ってる時の空想』
「くっ」
全身が痛む、気力を使わなきゃ起き上がれない。
周りを見回してみれば、物の散らかった狭い部屋に自分は倒れ込んでいたようだ。
「一人でいいって言っといて、このざまかよ」
自分を嘲って笑い落ち込みかけ、思考を切り替える。これからどうするか。
仲間はきっと自分を探している。必ず見つけてくれるだろう。
なら、自分のやる事はこのアジトの敵を陽動し、アイツらに見つけてもらう事だ。
痛む体に鞭打って、狭い室内を探る。役に立ちそうな物はないか。
壁の高い位置には細長い、はめ込み型のガラス窓があった。この部屋の唯一の光源でもある。
「もうすぐ昼か。ハハッ、一晩経っちまってたのか」
また自嘲の笑いが漏れるが、ズキズキと走る体の痛みに、笑っている場合ではないと警告を受ける。
「あの窓は使える。目印にすればアイツらがここから出してくれるはずだ」
自分で思う以上に身体が動かない。生へのタイムリミットを感じる。
「大丈夫だ、頑張れ、自分! アイツらが来てくれるから……あはは、いつの間にこんなにアイツらのこと信用しちゃったんだろうな」
動く片腕を使い、赤い口紅で窓ガラスを塗りつぶしながら、私は胸の内から溢れ出てくる笑みに活力を与えられていた。




