シャルの暴走、学園テンプレ
どうも雨宮です!そろそろ学園編に入ります!学園編の方は少しは長くさせたいと思いますのでよろしくです!
ーー僕はもうすぐで10歳になる。そして学園生活がはじまる!学園は王都と、ここ辺境伯領の間くらいにある。学園では試験があり、筆記試験と実技試験がある。実技に重きを置いているけど筆記もある程度出来ないといけない。試験の成績で大体クラスが振り分けられる。だけどまあ、大体平均的にしているらしい。何故かというと、クラスで才能とかを別け隔てたりすると下のクラスの者も伸びないからと言っていた。差別意識がなくていいなと僕は思う。あっ!そうそう。お金についても教えてもらった。お金の単位は全世界共通でリーンと言うらしい。わかり易く整理してみようと思う。
・1鉄貨=100リーン
・1銅貨=1000リーン
・1銀貨=1万リーン
・1金貨=10万リーン
・1白金貨=100万リーン
聞いたところから予想して日本円にでいうと1円=1リーンだと思う。何故下が100リーンまでしかないのかと言うと、この世界を1番最初に統治した王が「お金ってぶっちゃけ色々と計算諸々めんどくね?10以下の位は切り捨てな。」って言った事が始まりで、試しに切り捨てて政治諸々をやっていくと収支も分かりやすく、色々とメリットが出てきた為、定着したそうだ。今は全世界の国にこのやり方が採用されているらしい。話をもどそう。僕は今学園で試験を受けるために支度をしている。今丁度支度も終わり、そろそろ馬車で学園がある街に向かう。時間的には1週間程かかるらしい。
「ハンス様。そろそろお時間です。」
「ありがとう、シャル。じゃぁそろそろ馬車に乗ろうか。」
今回は付き人として、シャルが同行する。御者や護衛は家の私兵がやることになる。だけど父や母は最近忙しい為、お目付け役も兼ねているのだと思うけど。
「かしこまりましたハンス様。」
と言い、 家の紋章が付いた馬車に一緒に乗り込んだ。
そして御者の人が、
「しゅっぱーーーつ!!」
と言い進み始めた。
それよりも外に出たことは父さんとの
剣術で出たこと以外無いし、それも近隣の森程度なので結構楽しみだった。
…この時僕は分かっていなかった。馬車の旅の過酷さを。
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…あー暇だー。最初らへんはこんな景色もいいなーとか思いながら外を見て
いたが、同じ風景ばかりで飽きてしまった。出発したのが昼後だったのでそろそろ野営準備だと思う。唯一の救いは母さんが空間魔法を馬車に付与したことで少し広くなり、ふわふわソファーが置いてあるから馬車がガタガタいってお尻が痛くなることは無い。まあ野営は父さんと何回かしたことがあるので、多少は大丈夫だ。まあ殆ど私兵がやってくれるし、たかが数回の為、あまり手伝えるとはおもえないのだが。
そして川が近くにあった為その場所に馬車を止め、御者の私兵が言った。
「日が沈みそうなのでそろそろ野営の準備を始めましょう。」
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そして野営準備も順調に終わり川で水浴びもし、シャルのご飯も食べることが出来、夜に魔物や盗賊の襲撃もなく、あと数時間で街に着く。
「ねえシャルそう言えばさ、もうすぐ着く街ってどんなところなの?」
「では説明しますね。その町の名前は学生の街スイルベーン。やはり学園がある事が売りで、王国直轄の地でもあります。」
何故直接管理しているんだろ?
「なんで王国直轄の地なの?」
そして得意気にこう言った。
「それはハンス様の様な優秀な生徒達を変な貴族に利用されない様にするためです!そう、ハンス様の様な素̀晴̀ら̀し̀い̀生̀徒̀を悪用させないために!」
あ、なんかシャル変なスイッチ入った。
そしてシャルは口早に言い始めた。
「…ハンス様はとても可愛らしく、その反面勇ましいところもあってカッコ良くて、とてもお優しい…さらに天才とも呼べる理解の速さに、剣の腕や魔法の腕はかの英雄のランス様やセレネ様を驚かせる程…ああ、どうしてこんなにもハンス様は素晴らしいのでしょうか……!それにそれに…………」
「ストーーーップ!!シャル!!!それ以上はやめて!恥ずかしいから!!!!」
と言うとやっと話すのをやめてくれた。
そして少し顔を赤くしながら、
「あうぅ…すみませんハンス様、出過ぎた真似を…」
「ああ、うん。今度から気をつけてくれれば良いよ。」
そしてなんやかんやありながらも街に着いた。そしてこんなことがあった。門番がうちの馬車を検問しに来た時のことだ。
貴族用の門で並んでいるので対応は丁寧なのだが、うちの紋章を見た時こう言った。
「そ、それは!かの英雄の方々のリーダーをされていたお方、ランスロット様のところの紋章ではありませんか!ああ、こんな所でこの紋章をお目にかかれるなんて…」
と言って興奮していた。
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そして試験当日。学園の門の前で幼馴染のサリナと待ち合わせをしている。試験の登録は同時にした為、一緒に試験を受けることが出来るのだ。筆記試験は全然問題無いだろう。10歳レベルの計算問題なんて楽勝だ。それにシャルの教え方が上手く印象に残っている為、他も大丈夫だろう。実技はまあ、英雄2人が教えてくれたんだ。自信を持っていいだろう。お前なら首席を狙える、いやなる。と言い切られた。それほどなのだ。そろそろ学園の門が見えてきた。あっ、サリナが男達に絡まれている!
絡んできている男達は同年代くらいの子達で見てみればリーダーと取り巻きだろうと察しが付いた。それに、ニタニタ笑っていて下心が丸見えだった。てかリーダーはまん丸としていて太っていた。
「私と遊ばないかね?ん?」
と下衆た笑みを浮かべながら言っていた。
そして取り巻きの1人がいった。
「この方をどなたと心得る!この方は子爵様のご子息であられるぞ!その方の頼みが聞けんのか!」と言った。
様子見で聞いていたが僕やサリナの親より、爵位下じゃないか。ああ、聞いておけない。助け出そう!そしてダッシュで駆け寄り、
「サリナちゃん!行こ!」
と、僕はサリナちゃんの手を取り学園の中に逃げて来た。
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「ふう。大丈夫?サリナちゃん。サリナちゃんはとても可愛いから、絡まれやすいしね、ごめんね。もう少し早く来ていればこんな事にならなかったのに…」
と言うと、
少し頬を紅く染め、
「ううん、そんなことないよ。手を取って連れ出してくれた時はすっごく嬉しかったよ。…ありがと。それよりももうそろそろ筆記試験の時間だから早く行こ?」
「うん、そうだね早く行こう。」
と言い僕とサリナは筆記試験がある教室へと急ぐのだった。




