表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ライズライズ-ワールズ  作者: 田野実こむこ
【起】承転結
7/11

ラムとグン⑴


ラムとグン。

2人は自分の髪をくしゃくしゃといじった。


モーゼルは後ろからただ歩いてついていく。


ラムが青い髪をガシガシかきながら言う。

「やっぱここ、おかしいっす」

グンが緑の髪をガシガシかきながら言う。

「そうそう、同じのしかでてこねぇっすね」


2人だけでカムイトカゲを何十と倒しただろうか。

しかし、他の生物には全く出会わない。

「モーゼルさん、やっぱ罠みたいなアレですかね」

「あぁ、こないだの」

モーゼルが壁に手をあて、深呼吸した。

「いや、違う、時間がループするなんてやつじゃない、現に自分たちを見てみろ」


2人ともトカゲとの戦いで薄汚れたブーツを見た。

「あー、気づかなかった、汚しちゃった」

「違うだろ、ちゃんと進んでる、てことだな」


靴を磨きながらラムは言った。

「モーゼルさん、自分は場所のループも経験してるんだけど、そういうのじゃない?」

「いや、それも違う、壁に手のひらをめり込ませて目印をつけてきたが、手形には出会っていない」

グンは頭を抱えた。

「そっかー、手形だったら自分のってわかるもんなぁー、今まで思いつかなかったー」

実はグンも、角を曲がる度に少しキズをつけて歩いていた。

「どうやってやるの?」


ラムは黙って見ている。


モーゼルは壁を指さした。

手形がついていた。

「ほら、できた」


「わかんねぇよ……」

「仕事が速すぎるんだよ……」

2人はがっくりうなだれた。

モーゼルは、落ち込む2人を見てうなだれた。


肩を落とす3人。

道など関係なく、てくてく歩く。


3人が来た道、カムイトカゲの群れがあちこちで手形を見ていた。

この手形が目印となり敵を引き寄せまくっているのだ。


ラムとグンは目をキラキラさせた。

「やっぱモーゼルさんはすげぇなぁー」


蛇足だが、後ろからくるカムイトカゲは、モーゼルが全て倒していることを2人は知らない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ