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失われた姫と消えた秘宝  作者: 片桐 遥
三章〜廃れた町で〜
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誘拐後

一日前、エミリ姫は大きな口に大きな翼、長くて大きな手を持つロボットに連れ去られた。姫は何とかその場から離れるために何度も暴れたが、全く離してくれない。


「離しなさいよ!」


「は?嫌に決まってるだろ!黙れ!」


ロボットの中から野太い声がする。ロボットを操縦している人物の声だ。


エミリは頭を働かせて、説得することした。彼女は賢いのだ。


「ねえ、あなた。私を連れて何をするつもり?もしかして拷問とか処刑とかするつもり? そんなことしたら、レミリア国とバイレット王国の王様に殺されるわよ。メンツズタボロね」


「くっ、やかましい人間め!黙ってついてこいよ!」


彼はロボットを操縦して、親指で頭を押さえつけた。めり込んで喋れなくなる。


暴れるのは良くないわね。そのまま下に真っ逆様で、悲惨な目に遭ってしまう。彼女は少し声を出すくらいに留めた。息するくらいいいよね?


「んっ……!んっ……!」


「大人しくしてろよ!」


男が叫び声をあげて、そのまま空を飛んでいく。もはやなす術もない。




二人は滅んで真っ暗になった荒れ果てた国、カノーカ王国の城のそばに着地した。


城はヒビが入って崩壊しかけており、中は埃とススだらけ。綺麗な場所とは言えない。


城の入り口が開き、そこへ真っ黒い服を着た男が歩いてくる。同時にロボットの窓が開く。そこには四つの角が生えた紫肌の男ガレスが乗っていた。右目には海賊がしていそうな黒い眼帯をつけている。


「やあ、ガレス」


「アズキール陛下、連れて参りました」


ガレスは深くお辞儀をし、エミリ姫をアズキールに渡す。アズキールは、彼女が姫に即位していた時からずっと気になっていたのだ。


「ありがとう。この子がずっと欲しかったんだ」


彼女は彼の懐で手足を振り回して暴れまくる。その衝撃でアズキールの帽子が外れてしまった。


そこには、シプリート王子と同じ顔をした男の姿がある。だが髪は赤毛ではなく、漆黒のように真っ黒だ。


「シプリート……?」


「ん?誰だそれは」


「戦略結婚で出来た恋人です!」


頬を赤らめてそう言うと、彼はつまらなそうに鼻息を荒くした。


暗い顔をして、無表情で怒ってくる。恐怖しか感じれず、無言になる。


「他の男の名前は出すな!出禁にするぞ」


「では私はこれで失礼いたします。お二人でお楽しみください」


彼が作成したロボットの窓が閉まり、そのまま翼を広げて飛んでいく。


このロボットの中には、クラジウムという飛行物質が入っておりそのおかげで空が飛べているのだ。翼は飾りである。とても貴重で、滅多に手に入らないという。


この宝石はアズキールが鉱山の中でたまたま見つけたようだ。


この宝石と大量のお金を入手。そしていじめてきた人間から助けてくれたので、ガレスは彼の仲間になり募っているのだ。彼の圧倒的な操る力を見て、とても素晴らしいと感じた。

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