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深淵の谷間に潜むモノ①

「耳掃除名人! 助けて下さい!」


 地割れするような大きな声とともに扉が開いた。


「ど、どういたしましたか?」


「耳の奥が痒くてたまに、ガサガサ鳴って不快感がすごいんです。」


「分かりました。すぐに処置致しますね。」


「よろしくお願い致します。名人。」


 "耳掃除名人"と以前、お客さん言われたけど本当だったんだ。

ありがたい。これからも精進していかなければ。

相当、不快な思いをしているようなので急いで処理の準備をする。


 耳の中を見てみるとまあまあ耳垢があった。

耳垢のタイプはパサパサとしっとりの間パイシート型。

耳毛にもこってり絡まっている。

これは取るより耳毛ごと切ったほうがいいな。


 耳かき、綿棒を、ピンセット、ペンライト、ハサミ等をを用意していざ!参る!

綿棒をオイルに浸すの耳垢をふやかす意味と耳毛を切るときに散らばらない&落ちない効果もある。

その後、耳毛を切って耳かきと綿棒を使って耳垢を取る。

パイシート型は肉厚な耳垢が多いので満足感が高い。


 今は炎症もなく綺麗だが過去に違和感で搔いていたのか

血のついた耳垢はさながら”苺のミルフィーユ“のようだ。


 でも、耳の奥、鼓膜付近には大きな耳垢はライトを照らしても見当たらない。


「見えるところの掃除は終わりましたがまだ、違和感がありますか?」


「まだです。違和感があります!」


 やはりか。


 うーん、目視ではわからない。

数十秒考えてある可能性が浮かんだ。

これはもしかすると鼓膜と外耳道の間、谷間の部分に張り付いているのだろうか。

なにかの拍子で鼓膜が振動するとガサガサ音が鳴るのだろう。


 しかも、違和感がすごい。というからには隙間にぎっしり金塊のごとく詰まっているのだろう。

そうなると自然に出てくることは難しい。

谷間を攻めるは難しい。

取る際に鼓膜にあたり痛みが出るだろう。


 これは、局部麻酔などの医療的アプローチではないと難しそうだ。

ベルダさんを呼ぼう。


いつもありがとうございます。

最近に話はどうしても困難事例で医療的アプローチの話になってしう。

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