猫ちゃんの耳がSOS!!⑥
そもそも、私はベルダさんのこと何も知らない。
ゲームは好きみたい。読書をしているところもよく見る。
しかし、本質的なところは全くだ。
約7日〜10日に1日の休みで朝から晩まで診察。深夜に急患が出たらすぐに対応する。
そんな日々を過ごすベルダさんにズカズカ長話しには行けないよ。
ゆっくり休んでほしい。
あの店主さんなら「ジャスティファイ」のことを知っているのかな。
勝手なことをして迷惑はかけられない。
でも、何か行動を起こさないと何も変わらない。
どうしたら良いのだろう。私には何もできないのかな。ベルダさんの支えになれないのかな。
落ち着かない。いろんな考えが浮かんでは消え、駆け巡って収集がつかない。
だけど、一つ一つ想いを整理していき、自分な中で結論を出した。
……………………………………………………………
私はベルダさんに願いを知りたい。
傷ついても踏み込みたい。
はぐらかされたら、もっと信頼されるように努力すれば良い。
よし、近日中に聞いてみよう!!
「みぃー」
と決意したとほぼ同時にマオシュちゃんの鳴き声が聞こえた。
良かった! 目が覚めた。
頭を撫でるとゴロゴロと喉を鳴らしている。
もしかして仲良くなれたのかも!!
それから、マオシュちゃんのと交友を温めていると扉が開いてベルダさんが帰ってきた。
「ただいま戻りました。良いフードやミルクが売っていてよかったです。」
マオシュちゃんはしっかりミルクを飲んでご飯を食べてくれた。
本当に良かった。
十数日が経ち、マオシュちゃんはすっかり元気になった。
男の子で去勢手術を行い、野生に返そうとも考えたが此処を気に入ったみたいなので看板マオシュになってもらった。
マシューとの名付けて今では名前を呼ぶとこっちに来るまでになって可愛いことこの上ない。
しかし、未だベルダさんの願いを聞くことができなかった。




