猫ちゃんの耳がSOS!!②
大丈夫だよ〜 怖くないよ~ 痛いの治すから。
だから、お願いこっちに来て〜
と保護しようとしたが
シャッと威嚇され素早い動きで距離を取られた。
その後は保護したい私と逃げる猫ちゃんと攻防が繰り広げられた。
下を向いて走ってたので勢いよく何かにぶつかってしまい
その衝撃で転んでしまった。
「痛い〜。」
「危ないぞ。」
「すみません。すみません。」
下を向いてふらふら動いていたら人にぶつかってしまった。
見た目は若い男性でしかもイケメンだ。
彼は私を上から下まで確認するようにじっと見た。
「お前、おかしな動きをしていたな。怪しい。さては中毒者か。 俺はこの街で用心棒をしている。」
男性はふところから警棒のちらつかせた。
「怪しいものではありません!」
私は慌てて身振り手振りで身の潔白を主張する。
だが、必死さがより怪しまれたようで
男性はさっきより怪訝な表情になっていく。
「話は詰所で詳しく聞こう。」
腕を掴まれそうになったその時。
「ゔぅー みゃーご」
と猫ちゃんが5m程先にちょこんと姿を現した。
「あの子怪我をしているんです。この子を助けるために探していたら不審な動きになってしまったんです!」
私は猫ちゃんを指さして強く言った。
「……そうなのか?」
「そうなんです。今が助けるチャンスなんで!」
そーっと、そーっと。近づいてほとんど距離がなくなり、あとは屈むだけというところで、素早く逃げられた。
「俺が捕まえよう。まだ、疑ってはいる。しかしマオシュが怪我しているのはたしかなようだからな。」
「よろしくお願いします!」
ここのマオシュという動物なのか。
まだまだ、疑われているみたいだけど思わぬ助っ人が現れた。




