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未来の王は姿を隠す   作者: 水無月 霊華
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秘密と真実

短めです。

 ここで、先ほど話さなかった俺の0歳から12歳までのことについて簡単に話しておこうと思う。



 俺には自分のことでじいちゃんと山奥に住む知り合い以外の誰にも話したことのない秘密がある。

 それは、俺の生まれについてだ。俺は別に孤児とかそういうものではない。俺にはきちんと生まれた家があるし、その家がどこにあるかも俺は知っている。捨てられた訳でもない。

 その逆で、俺は鳳凰学園の中等部に行ける年齢になった12歳の時、誰にも行き先を告げずに家を出たのだ(家出ともいう)。

 俺の生まれた家は栄光七家に名を連ねる水門家(すいもんけ)(水魔法の優秀な使い手を多く輩出してきた家系)だ。俺は恵まれていたと思う。

 水門 剣哉(けんや)と言う名をもらい、優しく愛してくれる家族や大事にしてくれる友人やその家族もいて確かに幸せだった。

 だが、いつの日からか俺は思うようになった。

 このままではいけない、と。

 俺は色々なことができすぎていたのだ。

 まず、勉強だが前世の高校ぐらいのレベルの内容だったため簡単に出来た。

 魔法学や礼儀作法というものもあったが魔法学の方はずっと気になっていた授業だったから色々と楽しくて頭の中に知識を詰め込んでいたらいつのまにか出来るようになっていたし、礼儀作法は少し手間取ったが精神年齢は大人の俺だ、ただの子どもより早くに覚えれるのは当たり前だった。

 次に魔法だが、普通は一属性、多くても三属性までしか使えないはずのこの世界で俺は何故か七属性すべて使うことが出来たのだ。

 そんな力を見せつけてみろ、俺はその頃には神童と呼ばれる存在になっていた。

 その時俺はまだ9歳だったのだが一気に期待をかけられ、その上その頃には日本を背負っていくはずの友人たちも俺に頼りきりになっていた。

 そんな生活が苦しくて、そして何より日本の未来を背負っていく友人たちが自分のせいで落ちぶれていく姿を見たくなくて俺は12歳の時、黙って家を出たのだ。


*****


 その後、捜索はされていたみたいだが俺は田舎の山奥の知り合いのもとで半年もの間暮らし(魔法の修行をつけてもらっていた)、ほとぼりがさめたころに戻って来て(一緒に暮らしていた奴に追い出された)じいちゃんと暮らすことになったのだ。


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