零 廻り合い
この話は、ある転校生とその仲間逹がこの世界の永き戦争に良くも悪くも関わっていく、というお話です。
ここは、とある軍事学校。そこに今日、転校生がやって来た。その少年の名はレグルスといった。この学校は国内でも有数の良い軍人をだしている、名のある学校だった。無論態度などには厳しく、さらに運の悪いことにそのクラスは学校内でも有名な、俗にゆう「不良」「ワル」な面子が揃っていた。教卓の前まで誘導されたレグルスはそんな面子を前にしても恐れることなく笑顔で自己紹介を始めた。
「僕の名前はレグルス! 亡き者逹の神殿から来ました。これからよろしく!」
これを聞いたワル逹は大笑いした。そんな地名など、どの地図にも載っていないからだ。それにこの少年は暗い紫のフードコートを着て、背中には大きな鎌を背負っていたので、教師をふくめだれもが予想外なキャラに驚き、思わず大笑いしてしまった。だが、そんなことも気にせず少年は指定された席へ座った。
教師の長い話が終わると、少年の席へワル達が殺到した。もちろんその目的はどんな「ヤツ」か調べるための質問地獄であった。その質問の雨をするりと抜け出したレグルスが向かった先はグランドであった。奇想天外な毎日の始まりは戦闘科の実技試験だった。