始めてのギルドと呪術札とモワーッ
最近やっとまともなスペースを空けれた…
い、とどーもおはようおはようサガ君でーす。あれから八年経ってまーす。つまり十三歳になりました~。
実はこの世界は何と、十五歳で成人なんですぞ!
え、何だって?俺はただ八年遊んでた訳じゃない。いろんな技術を磨いてたんだ、だからそんじょそこらの騎士何かより断然強いぜ!んでまぁ十三歳に成ったらギルドに加入できると言うね!やっぱ異世界だわ!いってきまーす。
「ごめんくださーい」
「はい何ですか?」
「登録したいのですが…」
「はぁ…あのー?」
「何ですか?」
「学業の方はよろしいのですか?数学が出来ないと、素材売却時にちょろまかされたりしますが…」
「えぇ、大丈夫です。こう見えてもう宮廷専属研究者の配属テストで、満点取りましたから」
言っていなかったが、この世界は学校があって上から順に、『高等部』『中等部』『小等部』の3つで、『高等部』と『小等部』は人とのコミュニケーションとそれなりの学業を、『中等部』は学業を中心としてやっていて後はほとんど変わらない。
「はぁ…ではこれに諸事情を書いてください」
えーとドレドレ?
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名前 アベル=グレイ・サガ
使用武器 大半の物
貯金額 256000ゼル
歳 十三歳
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「はい、ではこれからクエストの説明をします。」
「クエストは基本的にランクの設定がされてなければ、どのランクでも受けれます。極端な話最低ランクのFが、最高ランクのSSSを受けてもOKです。でもクエストに失敗したら報酬の二倍を払う事になります。では死なないようお楽しみください」
「はい」
んー、Fかー………………そうだ!早速SSSまで行かないけど、Sランクいってみよー
「ん?『Sランククエスト 豪腕のグリズタイタンの討伐及び捕獲 基本報酬 120000ゼル(捕獲報酬は別で150000ゼル出す) 依頼主 匿名希望』かー、これいってみよー」
だいぶボロボロになった紙を掲示板から剥がし、カウンターに持っていった。
「ッ!?Sランクですが間違えてませんか?」
少し声が震えている
「はい、いってきます」
「生きて帰ることを祈ります」
あれ?勝つのを祈るんじゃ?まぁいいや
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グリズタイタンの住みかのある何処かの杜
「さてと、試して見ますかな?『魔神の呪術札』!!!」
ボワン!と音を立てて出てきたのは一冊の本だった。開いてみると…
『どうも、サガ様。私はこの札を使う上でサポーターの役割を任されました。サトとお呼び下さい』
「は、はぁ」
『今回はどの札をご所望ですか?私のオススメは☆×5つ位の札がSランクを討伐及び捕獲に丁度良いかと思います』
「あ、じゃあ、武器の札とか無い?」
『では、どのような武器をご所望ですか?』
「んじゃあ、オススメで」
『では、これを持って『呪術札発動(カードON)形状 剣』と言ってください』
「よーし、『呪術札発動形状 剣』!!!」
そう言うと、持っていた剣の描かれたカードが光り初め、剣の形になった。
「おお!」
『☆×5の武器ならSランクのモンスターを瞬殺出来ますが、戦闘経験は0でしょうから選ばせて頂きました』
「よし!やった『グゥオオオオオオオオオオオ!!!』来たな!」
よし、捕獲してやる。四肢を切り落として持っていく、お金タンマリゲットするんだ!そしてそのお金で、良い防具を買うんだ!!!
「ハアアアアア!」
『ギャアアアアアアアアアア』
俺は、地面を蹴って飛び上がり、獲物の右腕を切り落として、更に力強く剣を振り切ることで、脇腹にそれなりの傷を付けた。
「殺さない殺さない殺さない殺さない殺さない殺さない捕獲捕獲捕獲捕獲捕獲捕獲捕獲捕獲捕獲ゥ!!!」
『グゥオオッ!!!』
次は右足を根元から切り落とした。そうすると重心が左へと傾いて………
『アアアアアアアアアアアアアアアア』
倒れた。
「よし、これでOK後は残った手足を切り落として、他の手足と一緒に持って帰れば終了と」
『お見事でした。では帰る際には☆×1の転移札を使って下さい。剣は『解除(OFF)』と言えばOKです』
よし、まず帰ろう。収めるのは後で良いや
「ヨッシャ!『転移札発動』!」
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ギルドホール
「はぁ、あのサガって子は大丈夫かしら?」
「どうかしました?」
「え?ウヒャア!」
「あの、捕獲しましたけど」
「え?あ、はいでは合計報酬の270,000ゼルです」
「ありがとう。では」
「あと、6つ上のランククリア成功により、Aランクに昇格です。」
「え?マジで?」
あ、ヤバい素が出た
「はい、ではまたお願いします」
そうして、俺はいくときより二倍の重さになった財布を全て預金に回して帰ったのだった。
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受付嬢side
初めはただの生意気なヤツだと思っていた。何故なら、始めて受けるクエストがSランクだったからだ。あぁ死んだなこいつと、普通の女ならすぐに惚れる顔を睨んで、見送った。
だが、驚いた2時間近く可愛い同僚と愚痴って、カウンターに突っ伏してたら、二時間前に聞いた声が急に聞こえた。驚いて前を向いた、すると目に飛び込んだのは、帰り血を一滴も浴びてないヤツだった。失敗したか内心嘲笑おうとしたとき、手元の赤黒く染まった銀色の剣と、後ろでまだ生きている四肢が無いグリズタイタンがあった、その時私はフリーズした。ビックリしすぎたのだろう、その時の事は余り覚えていないが、帰ったらすぐ寝よう、悪い夢だと、思おうとしていたのは覚えていた。