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驚きと疑問

本編始まります!優しい心でよろしくお願いいたします!



ダルトン家が伯爵という爵位を賜ってから250年余り。その爵位以上にその家名は有名である。


ダルトン領を治めてきた歴代の当主たちは、政治というのが、上手かった。

その才能と、領民への優しい思いで民にも慕われ、ダルトン領は素晴らしい土地になった。

ダルトンの家系は皆が整った顔で社交界では人気であった。

しかし、彼らは社交界には面倒くさいのであまり出ず、お金のほとんどを領地へ回していた。


すると、森に囲まれたダルトン領の様子は年に数回見る整った顔の当主で、判断されていくことになった。


整った顔と言うのは、冷たい人に見えるのだ。そして、仕事が出来るということも相まって、いつからか冷血な一族ダルトン家として有名になっていった。






「どういう事ですか!!なぜそのような大切なことをあなたは!!」

と、大きな罵声がダルトン家に響いた。


…バタバタ……バンッ!!

扉があけられた音に夫婦はその音がした方向を振り向いた。


「どうしたのですか母上!!」

「エドワード!!このお方がとーってもお馬鹿で意味不明なことをおっしゃったのよ!!」

「そうなのですか?父上?」

「いや、その…な…」


歯切れの悪い口調にエドワードは首を傾げる。

いつもならこんな事はないのだ。見た目から仕事ができそうなシュッとした顔つきの父。本当に頭がきれるのだ。貴族の間でデリック・ダルトンの名前を知らないものはない。まぁ、一族的に有名なのだが…。

有名な父と母であるシンディ・ダントンは、いつも新婚のように仲がいいのだが。


「あなた!!ちゃんと説明をなさって頂戴!!」

「母上、ちょっと落ち着いて下さい!!」


今日は、少し違うみたいだ。


「どうなさったのですか?お父様、お母様、お兄様。只今もどりましたわ」

「「「セシリア!!」」」


キョトンとした顔でこちらを見るセシリアに対して、母と父は顔を歪め、兄は笑顔になるという不可解な状況になっていた。


「お帰り、セシリア。ちょっと父上と母上がもめてて…」

「えっ…!?そんなことってあるのですか??」

両親を凝視する妹。

まぁ、そうだろう。信じられないに違いない。



…………………


……………





あの奇妙な沈黙の後、とりあえず私がお茶を入れて落ち着いて頂くことにいたしましたわ。


もうそろそろ聞いても良いですわよね?


「さて、お父様、お母様。なにがあったのですか?」


2人とも下を向いて若干お通夜みたいな雰囲気になってますわ。


どういたしましょうか。こんな事ってあまりないから、困ってしまいますわ。


お兄様を見てみてもイケメン台無し…いや、イケメンはイケメンですが眉が下がってしまっているのです。


なんて、思っていると

「皆に報告がある。一家全員召集だ」

と、いつもより覇気がない低い声でお父様が言われました。



───────と、いうことで…


弟のシリルと妹のルーシーをお兄様と呼んで来ました。


「揃ったな…。皆よく聞け。」


すごく言いにくそうなお父様。そんなに重要な事が起きたのでしょうか?それにしても、らしくないです。


「実はな、セ…シリアのけっ、結婚が決まった……んだ」


………。えっ?お父様、今何と仰いましたでしょうか。私には結婚と聞こえた気がしますが…


ですが、私はこの容姿に恵まれた家族と違い目立つような者ではありませんし。そもそも、結婚願望なんて、さらさらないのですけれども…。


そんなことを考えながらキョロキョロと皆を見た私は、皆が私を見ていることで幻聴ではないと悟りました。


「お父様、もう一度お願いしても…」

「おまえの結婚が決まった」


どぅぇぇーーー!!!?


「なぜですか、誰と!!」

「ラシュトン公爵家のアレックス様だ…」


「えぇーーーっっ!!公爵家って!!あり得ないですわーーー!!!」


「先方からの申し込みなんだ。」


だったら断れないじゃない!!公爵家の申し出を子爵が断ったらどんなことになるか分かりません!!断ったら家族皆が何と言われるか…。


それに、まだ小さいシリルとアシュリーの将来を潰すわけにもいきませんし、お兄様だっていつか、結婚なさるはず!!


あぁ、考えていけばいくほど、持ち前の何とかなるさ精神が頭をのぞかせてきましたー!!行く先が地獄と決まったわけではございませんし!!もしかしたら、楽しいかもです!!!

これは、腹を括るしかありませんよね!!


「だがな、お前が嫌なら断っても…「いいえ、私行きますわ!!」


「本当か!?いいのか!?セシリア!」

「あなたの気持ちは大丈夫なの??」


お父様、お母様、あせってますねー。でも、私はもう大丈夫なのです!!変な悟りを開いてしまったようなので!!このままだと結婚出来なかっただろうから、出来てラッキーというノリで!!結婚するお相手がどんな方だろうと乗り切りますわ!!!


「はい!!」




なーーんてことで、私、結婚することになりました。


ですが、なぜ公爵様が社交界にもめったに行かない私なんかを…?謎です。ダントン家という顔ブランドで選んだのでしょうか?でも、それなら噂をきにしますよね。うぅーん゛…謎は深まるばかりですね。


まぁ、どうでもいいですかね。それよりも、明日そのお方が我が家にいらっしゃるようなのです。


あぁ、どんな方なのでしょうか。


主役のセシリア登場です!!次は公爵様と初対面ですね!!

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