反政府・・・?
ネタが思い付かない。やばい。
「反政府・・・・・・?」
その場にいた全員が不思議そうな顔をする。
それを見たおっさん達・・・・・・サラリーマン風の人が伊藤敬太、Tシャツのの二人が藤原一郎、二郎兄弟が、困ったような顔をする。
まあ、信じられないよね。と伊藤さんがいいそれに続いて藤原(一)が話す。
「そう、反政府。僕らはね、知ってしまったんだよ。国の暗いところを。」
「国の・・・暗いところ?」
姫梨が不安気な表情で尋ねる。
「ああ、奴らは、平気で人を殺すのだよ。そう、『フクロさん』を使って。だから私達は探しているんだ。私の大切な、大切な人達を奪った奴に、復讐するために、ね」
それから、伊藤さんは自分の殺された家族の話をしてくれた。
幸せだったときのことを。
姫梨はその話を泣きそうになりながら聞いていた。
「・・・確かに、いまの国は悪いです。でも、復讐なんて・・・ダメです!伊藤さんまで犯罪者になってしまいます!!」
「私達は別に殺そうとしているわけではないんだがね・・・それにもう、反政府に所属している。すでに犯罪を犯しているよだよ。姫梨ちゃん。」
姫梨はその言葉を聞き、何かを考えていた。
決意したように顔を上げ伊藤さんに近づく
「伊藤さん!私も、協力します!伊藤さんが犯罪者になるのも嫌だし、国が、このままなのも嫌です!だから、協力させてください!お願いします!」
こまったねぇ・・・と呟きながら姫梨の後ろに居る信者3人を見た。
「ふ、俺は姫梨がやりたいならいいぞ?俺は守るだけだ。」
シーランがそう宣言する。
「仕方ない、か。明日、またこの時間にここに来てくれるかい?」
「ありがとうございます!では、また明日!」
さくっ・・・
「え?」
姫梨の足元に、一本のナイフが刺さっていた。
「な、なに?」
藤原(二)がナイフを取る。
ナイフの柄に彫ってある模様を見ると、目を大きく開きナイフを伊藤さんに渡す。
「こ、これは、フクロさんが使っていたナイフだ。彼が、近くに居たのか・・・?」
その言葉を聞き、全員が驚いた。
「今日は、早く帰った方がいい。危険だからね。」
「分かりました」