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もしも自分が童話の中の『ヒーロー・ヒロイン』だったら…  作者: ひととせ そら


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9/9

◆⑨『シンデレラ』◆

あなたはシンデレラです。

魔法使いのおばあさんに素敵なドレス姿に変身させてもらい、

お城の舞踏会へ。

憧れの王子様とダンスを踊るも、0時になり魔法の切れる時間に…。

慌てて帰ろとしてお城の階段でガラスの靴を片方落としてしまうが、

そのまま帰宅。

数日後、王子がガラスの靴の持ち主を探すため、村中を回る。

そして、シンデレラの家にも…。

意地悪な継母や姉たちが、サイズが合わないと悪戦苦闘。

あなたならこの後どうする?


ーー。


王子「このガラスの靴に会うお方はいるだろうか?」

姉①「は、はいはいはい!王子様!!わたくしですわ~♪」

姉②「いいえ、きっとあたしですわ~王子様♪」

姉たちが押し合い圧し合いして互いに我先に試そうと素足を出し、

ガラスの靴に足を入れようとする。


…が、どちらもサイズが合わない。

それどころか、かかとがはみ出している。


継母「ほら、もっと強く押し込みなさいよ。これくらい、入るでしょ!!」

姉①「あぁっ!!母様、痛い痛い痛いったらぁ~~!!」

姉②「ゆ、指を曲げればきっと…うぅっ」


ぎゃあぎゃあと騒いで、

なんとか自分の足をその小さなサイズのガラスの靴に入れようと

悪戦苦闘する継母と姉たち。


シンデレラ(自分)「ぷくく…王子様の前であんな恥を晒しちゃって、

いい気味~♪ さて、今度はどんな仕返ししようかな~♪」


「あなたは今日、屋根裏部屋から出るんじゃない」と継母たちに言われ、

ずっと屋根裏部屋にいたシンデレラが、その屋根裏部屋のドアを僅かに開け、

こっそりと階下の様子を覗き見、継母たちの醜態にクスクスと笑った。


どこぞの話のように、屋根裏部屋で歌を歌うこともしなければ、

正体をあらわすこともしないし、姿も一切現わさない。


まさに“沈黙のシンデレラ”。

…今、笑っているが。


…。


その後、ドアを閉め、ドアに寄りかかり…

シンデレラ(自分)(あの日、憧れの王子様と踊れて

夢のような時間をもてたことは、本当に幸せだった。

でも、あれはあれ。『素敵な時間』という思い出ができたから、

それでいいの。)

目を閉じてクスッと幸せそうに微笑む。


シンデレラ(自分)(将来…好きな人ができて、その人と小さくてもいいから、

『ささやかで幸せな家庭』を築けたら、私はそれだけで満足だもの♪)

心の中で、自分の将来を静かに描く。


そうしてそれからも、いつもと変わらずに、継母たちに言われた通り

コツコツと家事をするシンデレラ。


その数年後…

しっかり者のシンデレラは、村一番の働き者で優しい男性と意気投合し、

小さな家で仲睦まじく幸せに暮らしましたとさ。


⇒結果:夢を見ない、しっかり者で現実主義のシンデレラになりました。

(※仕返しをするしたたかさも搭載済)


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