第6話 洗脳
(白の教団!?)
スキルの【慈悲】は神父らしいけど【無慈悲】ってなんなんだ?
まてまて【洗脳】ってスキルまであるのか!?
ひとまずここは子供らしく、焦らず明るく。
「なんか誕生日に貰えるポイントじゃなくて、日々の努力によってスキルが発現したりしないのかなぁ〜・・・なんて。。。」
この白の教団員によって僕の生き死にが決まるかもと思えるほど恐ろしく、緊張感で脈が速くなる。
にしても頭に置く先生の手がお湯のように熱い。まさか何かの魔法かな?
「そうですか。なるほど。君は10歳になりたてでしたね、みなさんも聞いてもらえますでしょうか!!
人類はポイントによって成長します。
中には魔物を討伐した経験でポイントになったと言う人もいますが何千匹と討伐してやっと1ポイント。
50歳まで長生き出来てやっと
250と言う数字がそれぞれ【強化ポイント】と【SP スキルポイント】として得られるのです。
そして
スキルは強化するポイントの割り振りによって発現が決まります。
POW(力)にポイントを割り振れば、体力仕事向けのスキルが現れ
INT(知力)に割り振れば知識や魔法に特化したスキルが。
しかし残念ながらLUKに振った所でスキルは発現しない事まで解明されています。
でも大丈夫です、悲観することはありません。
あなたも教会の言う通りに強化ポイントを割り振れば素敵な未来が待っています。」
手をのけて立ち上がる牧師のふりをした白の教団員。その時僕のステータス画面で不意に文字が現れた。
【洗脳】 → DODGE 成功
僕のステータスを確認しても洗脳とは表示されていない。
つまり洗脳の攻撃をうけたけど避けれたって事か?!
「ありがとうございます。これからは割り振りをよく考えます。」虚ろな目を装い従順な返事で返す。
「よろしい。」
その日、兄ちゃんを見つける迄少し怖くて震えていた。
帰ってきて土だらけの父さんは僕に
「どうだった学校は。」と尋ねて来た。
「あのさ、もしさ、もしだよ、皮を被ってる奴がいたら、父さんならどうする?」
「ピスタ!そうか!まだムケて無かったのを悩んでたんだな!よしっ!今日は父さんとお風呂に、」
兄ちゃんは違和感を感じたのか心配してくれて、
「ピスタ!一緒に風呂入ろうぜ!」と言ってきたので
「うん!!」
とすぐ真っ裸になってお風呂に駆け込んだ。
父さんは後ろで
「無理するなよー!!ムキ初めは痛いから〜。」
って言ってる。
「兄ちゃん。あのさ、また内緒話なんだけど、白の教団って知ってる?」
「いや?なんだろ?聞いた事無いな。」
「じゃあさ学校っていうか今日行った教会は何であるの?」
「え?そりゃ村には必ずあるだろ。人が集まる所に教会を建てて奉仕活動するって目的で。」
「それさぁ、僕ら農民に下手な成長をさせない為に釘を刺してるって考えはあり得ると思う?」
「ピスタ、何でそんな発想になるんだよ、そもそも教会は、アレ?なんか頭痛い。イテテ、」
「兄ちゃん!大丈夫?!どうしよコレで治るかな?ピュリファイ!」
「あ、治った。さすがピスタ!で何だっけ?教会はいい先生ばっかりだしそんな事、、、しないって言おうと思ったんだけど、、、急に不信感が出てきたぞ。どう言う事だ?」
「ちょっとステータス見ていい!?」僕は兄ちゃんの腕を掴み初めてステータスをよく読んだ。すると。
「・・・洗脳→浄化・・・って書いてる。」
「ウソだろ?」