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私の彼は、“誰にでもいい顔をしようとする彼なんです!”

作者: 七瀬







私の彼は、“誰にでもいい顔をしようとする彼なんです!”


私と彼との関係は、職場の人なら皆知っている関係。

だから仲が良い同僚は私によくこう言います。



『“いつ? 沢渡さんと結婚するのよ!”』

『まだ、そういう話は二人でしてないからまだ先の話だと思います!』

『“思います”ってそんなのんびりな事言ってたら? 結婚の時期逃し

ちゃうわよ!』

『・・・で、でも彼もあんまり結婚に興味がないみたいだし。』

『“そこをアンタが引っ張って行ってあげたらいいじゃないのよ!”』

『来るべき時が来たら、その時が結婚の時だと私は思いますけどね。』

『まあ! 今どきの子よねぇ~』

『別に焦ってないからそう言えるのよ!』

『源さんは、“結婚焦ってるんですか?”』

『そりゃそうよ! ワタシのバカ彼氏は、結婚とか頭にないからワタシが

尻叩いて! 急かしてやってんのよ!』

『“馬なみ?”』

『それを言うなら、競走馬よ! ワタシの彼をワタシがサラブレッドに

すると決めてるのよ!』

『なるほど! 調教師次第って事ですか。』

『“まあそうね! 男を育てるのも女の役目”って事かな。』

『なんて、頼もしい! カッコいいです姉さん!』

『だからアンタも結婚の時期とか言ってないで、したいときにしなさいよ。』

『はい、私も彼を調教します!』

『まあ、頑張りな。』

『はい!』 





・・・私の職場には男勝りのカッコいい姉さんが居るけど?

“私もいつかこんな女性ひとになりたい憧れの女性だ!”

ただ私とは正反対の姉さんで、姉さんのような考え方には私はなれない!

彼も彼で、誰にでもいい顔をしようとする彼だから職場の人からも好かれて

イイ人を演じているけど、実際はワガママで負けず嫌い!

面倒くさい事が嫌いだし、やりたくない事はやりたくないとはっきり私に言う。

“外で見せる彼と私だけに見せる彼が違い過ぎるのよ!”

だから、彼との結婚を考えられないとは皆には言えないし。

一層の事! “彼の本当の正体を皆にバラしてしまおうか?”

本気で悩んだこともあったほど、彼との結婚は私は考えられないでいたわ。




・・・それどころか?

私は職場に他に好きな男性ひとが密かに居て。

これは絶対に他の誰にもバレてはいけない事だけど、、、。

何故か? 一番バレてはいけない相手にバレてしまっていた。



『“お前さー廣川の事、好きだろう!”』

『えぇ!?』

『“お前のタイプぐらい、一緒に居るんだから分かるに決まってんだろう。”』

『で、でもさ、別に廣川君とは何にもないよ。』

『そんなの、分かってるよ。』

『“じゃあーなんで言うのよ!”』

『当たってるか確かめたかっただけだよ。』

『バカじゃないの!』

『“彼女の好きなタイプぐらい彼氏なら知っておかないとな!”』

『自分だって! 智呂ちゃんの事好きなくせに、、、!』

『“俺のタイプだからな!”』

『・・・そ、それよりいつ? 私達、結婚するのよ、』

『えぇ!? どさくさに紛れてそんな事聞く?』

『私が言わないと、“結婚の事”考えてくれないじゃない!』

『まあ、そうだな! じゃあ、結婚するか。』

『いいの? そんなに簡単に決めて!』

『いいよ、もう俺達付き合って3年だし! 結婚も考えてもいい歳だしな、

どうする? いつ籍入れる?』

『じゃあー明日!』

『分かった、取り合えず! 婚姻届もらいに行こうか。』

『うん。』






・・・その時の流れでそうなった。

籍は入れたけど? “今度は結婚式だなって話を今は二人でしている。”

案外簡単な事だったのかなって思う。

これからは、“職場でも公認の仲のいい夫婦でいたいな。”


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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