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23/47

23 春季3刻 月末

――――

名前:イニシヤlv780

クラス:クイックキャスター

ステータス平均:820

転生特別効果

・経験値10000倍


スキル

クイックボール(ファイヤ・アイス・ウインド)


特殊スペル

・クイックサーチ(相手のステータスを参照できる)

・クイックジャッジメント(自身と相手のINTを参照する。INTの差分、低い方がダメージを受ける)

→手で円を作り、その円に3秒間ターゲットを収めることで発動する

――――

――――

名前:ノティアlv97

クラス:ナイト

ステータス平均:110


スキル

・ディフェンスオーラ

自身と自身の近くに居る仲間に対して、防御膜を貼る。


・ノックダウン

武器に力を込め、敵を思いっきり吹き飛ばし転倒させる。

――――

――――

名前:ステイシーlv65

クラス:エンチャンター

ステータス平均:70


スキル

・エンチャント・マジック

次にスペル・スキルを放つまでINTの数値を30%UPする(重複不可)放った後、INT値は元に戻る。

――――


 今日の夜……ブラッドゾーンが発生する。


「イニシヤ……ブラッドゾーン、行くの?」

「そうだな……今回は早めに状況を見に行く。そうしなければ多くの人が死ぬ。ミーナも例外なくな……」


 俺とノティアの会話を聞いたステイシーは驚いた表情で声を荒げた。


「何を言っているの! ブラッドゾーン……ソロで入場何て死にに行くようなものですわ!」

「ステイシー、俺は大丈夫だ。一緒に生活して、ダンジョンも共に行くようになった……帰ったら詳しく俺の事を説明するよ。仲間だしな!」

「そんなの許容できませんわ! 前回レベル200前後のモンスターが出たと聞きます……イニシヤさんのレベルではとても敵いませんわ……」

「ステイシーちゃん! イニシヤなら大丈夫だよ! 信じて待ってよう!」

「しかし……」

「ステイシー、心配だからとこっそりついてきたりしたら困るから……俺の今の本当のレベルだけ教えておくよ」

「え! そ……そんなこと考えてませんわ!」


 明らかに動揺している……こっそり来るつもりだったな……。


「俺のレベル……780なんだ」

「は?! さすがにそんな嘘信じれ――」


 俺はホルダーのプライベート部分、レベルの表示をステイシーに見せた。


「そんな……世界ランキング1位より高い!? ありえませんわ! だって、イニシヤはランキングに居ないじゃないの!」

「その理由は帰ったら説明するよ! とりあえず行ってくる!」

「そんなの気になって寝られませんわー!」


 叫ぶステイシーはノティアに任せて、俺は街の方へと向かった。


・・・

・・


――[始まりの町]


「前回を踏まえ、騎士団と冒険者はしっかりと連携していきたいと考えて、そして今回初の連合小隊を組む事ができた! 私はこの日を大きな前進と考えている!」


 舞台に立ちそう叫んでいるのは騎士団の大隊長だそうだ。

 どうやら前回の悲惨な状況を重く見たようで、今回はバラバラだった冒険者と騎士団が手を組み討伐に当たるようだ。

 人数も前回の比では無い。多分高レベル帯で活動している人も、今回はここに戻って来てくれたのだろう。

 

 実際、前回は大隊長何て居なかったし、あきらかに強そうな人も点在している。


「今回私達の指揮をして下さる、ランクA冒険者の二人です!」


 少し遠くで、ミーナの声がした。

 俺は遠目にバレないようにその様子を伺ってみた。


「すげえ、鋸太刀のギンと岩石魔法のドーンだ……レベル300だってよ。とんでもないよな……」

「よかった。奇跡は二度も起きない。強い人に頼るしかないからな……」

「私の故郷は討伐に失敗し、ブラッドメテオで全壊した……そんなのをもう一度見るなんて嫌だ……」


 騎士団の下っ端の様な人がひそひそと話をしている。

 しかし……ブラッドメテオってなんだ……?


「すいません、ブラッドメテオって何でしょう?」

「うお! 子供がこんな所に居ては危険だよ?」

「すいません。ブラッドメテオの事を聞いたらすぐに帰ります!」

「しょうがないな。ブラッドメテオ……簡単に言うとブラッドゾーンを6時間以内に壊せなかったときにおこる現象だ……」

「時間制限があったんですね……」

「そうだ。発生から6時間ぴったりで、ブラッドゾーンは中にあるものを全て飲み込みながら終息し、周囲一帯に隕石を降らせ焦土に変える……」

「そうだったんだね……」

「まぁでもそんな事はさせない。騎士団もしっかりと頑張るから安心してお家に帰るんだ」

「わかりました。ありがとうお兄さん」


 そういって俺はその場を後にした。

 だが、その姿をミーナに見られていた事には気がついていなかった。


(ん……あの子は前回の時に居た……?)

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