起動するプロジェクト
ガリハット大元帥はアマレット元帥を振り切り、倉庫の前にきていた。ガリハット大元帥は後ろを振り返り、誰も見ていない事を確認し、倉庫に入った。
そして、一番奥に進み、そこにおいて、あった荷物をどけた。そこには地下行きのエレベーターがあった。ガリハット大元帥は鍵を使い、そのエレベーターを起動させ、地下に降りて行った。
そこには、危険すぎるという理由とあまりにも非人道的すぎるという理由で凍結されたプロジェクト。
それを極秘に行う秘密機関がそこにはあった。ガリハット大元帥が密かに研究を続けさせていたのだ。ガリハットは研究員の一人を呼び止め、こう言った。
「君、例の物はもう完成しているかね。」
研究員はガリハット大元帥に怯えながら、はっきりとこう言った。
「はい、出来ております。しかし、問題点も多々あり、兵器として、運用するにはあまりにも危険すぎます。大元帥、実戦投入はお考え直しを。」
すると、ガリハット大元帥は馬鹿にした様な笑みを浮かべながらこう言った。
「そんなのは百も承知だよ。だが、これを行えば我がモンゴルに手を出そうという国は居なくなる。全てはモンゴルの平和のためさ。兵士もわかってくれる。」
それで、例の物を見せてくれ。研究員はそう言われると、研究室から何やらジャージとヘルメットの様な物を持ってきた。そして、研究員は説明を始めた。
「こちらのパワードスーツは一年前市街地近くなど、人が近くにいる戦闘において、核が使えない状況を想定し、作られた者を改良したものとなります。改良前でも装着者に対する負担が大きく、装着者が全員死亡したことから死のスーツと呼ばれていたものです。」
すると、ガリハット大元帥は満足そうな様子でこう言った。
「それで頼んでいたパワーアップと装着者の完全制御はできたのだらう。そこのところを説明してくれたまえ。」
すると、研究員は説明を始めた。
「はい、パワーアップの方は侵略者の遺産の力を使い、これ一つで国一つ滅ぼせる圧倒的な戦闘能力、核の直撃を受けても傷一つつかない防御力、そして、最大の長所はその回復力、装着者がスーツの力や敵の攻撃で傷ついた時、自己再生機能が働き、瞬時に回復、装着者はどんなに傷ついても死ね事も出来ないまさに、不死身の生物兵器となるでしょう。しかし、遺産の副作用で進化機能を搭載して、おり戦闘データを取り入れる事で装着者に突然変異を起こし、装着者を自分にふさわしい生物に作り変えるという欠点があります。」
ガリハット大元帥はそれを聞くとこう言った。
「その対策もとってあるのだろう。」
研究員は答えた。
「もちろんです。これを見てください。」
そう言うと、研究員はヘルメットを取り出した。
「その為のこれ、制御装置です。これを付ける事により、副作用を抑えられ、この装着者が裏切ったり、制御不能となった場合、爆破し、装着者やスーツごと木っ端微塵になり、完全に証拠も何も残りません。これが唯一スーツを破壊する手段です。さらに、こちら側から装着者の操作も行え、周りの人間の洗脳までこなせるまさに今世紀最大の兵器と言えるでしょう。だたし、戦闘データが取れてないので理論上の話ですが。 」
それを聞くと、ガリハット大元帥は興奮のあまり、発音がおかしくなりながらこういった。
すばらすぅいじゃないかぁ、サッセクジッサントウニュウダ。」
それを聞いた研究員は聞いた。
誰を装着者に選ぶんですか。ちなみに一度スーツを付けると脱げません。生半可な装着者は死んでもスーツに使われる生きた屍になりますよ。こんな無謀な実験に使う人材はだれですか。」
ガリハット大元帥は悪どい笑みを浮かべながらこう言った。
「アマレット元帥だ。」
こうして、モンゴルのプロジェクトが動き出し、日本に最大の危機が迫っていた。