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レベル255の魔法少女  作者: パラドックス
第二章 第一版世界
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蒐銭記念日


「私が両替商をやってる者です。志穂さん。莉音さん。マキャファートさん」


「「あっあなたは……」」




「「せ、生徒会長!!!」」







 二人の目の前にいる人物は生徒会長だった。

 生徒会長は場所がディスコにもかかわらず夏のセーラー服を着ていた。

 髪はダークブラウンの色で鎖骨までの長さだ。

 スカート丈は膝丈で白色のハイソックスを履いている生徒の模範となる格好だ。

 その生徒の模範となるべき人がディスコにいるのは不思議な感じと畏怖とも言える雰囲気が漂っていた。


「くく。お互い知り合いで話が進む。さぁ座ろう」


 マキャファートが莉音と志穂にソファに座るように促す。


「会長が何故…………」


「別に我が校のクイーンであるだけが私というわけではない。生徒会長は私の役割の一つでしかないので。志穂さんならわかるでしょ」


「………………」


 生徒会長、彼女の名は衣咲。

 その衣咲と妃をかけてクイーンと陰ながら言われている。

 その女王の手腕は折り紙付きのもので、色んな学校改革を彼女の代で行ってきた。

 それがクイーンこと生徒会長衣咲だ。


「では、国際通貨を超越通貨に両替の件だったはず。いくら用意してる?」


「たしか、4兆円と200億ドルだったよね」


「ええ、そうよ」


 マキャファートが志穂に確認をするとそれを聞いた衣咲が前のめりで訊きにくる。


「っ!?約8兆円も!」


「いえ、4兆円と200億ドルよ」


「…………なるほど、リスクヘッジというところか。それでどちらに」


「日本円をスーパー円に替えてほしい」


「ではスーパーカレンシーライセンスを」


「あぁ、それはまだなんだ」


 衣咲がライセンスの提示を求めるとマキャファートが答えた。


「…………まだ?」


「そう。まだなんだ」


「ということはスーパーカレンシーライセンスも欲しいと」


「そういうことだね」


「だが、マキャファートさんには渡せないが……それはわかっている?」


「別に僕じゃない。莉音だよ」


「莉音さんが……ライセンスを?」


 マキャファートから突如振られた莉音は慌てる。


「えっ私!?」


「ちょっと待て、なんで莉音なの!?マキャファート!」


「だって志穂には無理だから」


「なんでっ!?」


「レベルが2だから」


「っ!?」


「それに対して莉音はレベル255。格が違う」


 志穂はその一言に愕然とした。

 まさか表示パラメーター以外にもレベル255は特典があるのか。


「……マキャファートさんの言う通り。レベル2ではスーパーカレンシーライセンスは持てない」


「じゃあ会長はレベルいくつなんですか?」


「ふふ。私は魔法少女じゃない。まだ」


「しゃあなんでスーパーカレンシーライセンスを持っているんですか!?」


「別に持っているとは言ってはない」


 志穂は衣咲に言われ気付く。いつから持っていると錯覚していた?


「会長は聯盟の者ではないんですね」


 こくっと衣咲は首肯した。

 マキャファートが紹介した者だ。そりゃ何らかの裏などがあるだろう。


「じゃあ莉音さんがライセンスを志穂さんが資金をということで……」


「うん。そういうことだよ」


 衣咲からの目配せでマキャファートは答えた。


「あの、質問が」


「どうぞ、莉音さん」


「二つに分けていいんですか?」


「ええ。国もそういうことを行ってる」


 国はライセンスを持つ者と資金を出す者と人が違うが同じ共同体であり、いわば国は一つの法人とも言えよう。同じにしてはいけない。


「では莉音さん。これを」


「これは何ですか?」


「スマホケースというもので……」


 莉音に渡されたのは手帳型のスマホケースだ。この手帳型のスマホケースはスマホの液晶画面を守る他に、名刺や絆創膏やテレホンカードや切符などが入れられる。

 莉音に渡されたスマホケースの中にスーパーカレンシーライセンスが入っていた。

 縦55ミリ横91ミリの名刺サイズだった。


「テレホンカードみたい」


 テレホンカードは縦54ミリ横86ミリで名刺と大体同じである。

 莉音は早速自分のスマホを手帳型のスマホケースに嵌めた。


「あのこれはいくら支払えば……」


「もちろん支払ってもらう。のちのちに」


「?」


 莉音は頭に疑問符がついたままだった。


「会長はどこからこのスマホケースとライセンスを手に入れたんですか?」


「まぁ、いろいろと」


「…………」


 志穂は正当な手段で資金を手に入れた。正確には融資だが。

 しかし衣咲はどういう手段で手に入れたのだろうか。

 もし、危ないルートからだったらこっちにも被害が被る。いらない火の粉は降りかかりたくないが志穂の思うところ。


「では4兆円を」


「手形、有価証券だけど構いませんか?」


「ええ。現金だと面倒だし」


 さすがにロック・フォード投資銀行は4兆円の現金は無理だ。預金量なら数字として存在はするがあくまでも数字。実際の現金は100万であったとしても数字上は200万であったりする。それが銀行が儲かるからくりだ。


「現在のレートは1円1スーパー円だから、4兆スーパー円。これで下級金貨四枚いけるけど……」


「下級金貨は二枚で上級銀貨は2000枚で」


「……銅貨、鉄貨は?」


「私費で100万と1円渡します」


「……上級銅貨1000枚、鉄貨1000枚ね」


「ええ、そうです」


 志穂は私費で現金100万1円を上級銅貨と鉄貨1000枚の超越通貨に替えた。

 これで志穂の持つ超越通貨は


■スーパー円


 下級金貨   2枚

 上級銀貨 2000枚

 上級銅貨 1000枚

 鉄貨   1000枚


 下級銀貨や下級銅貨は上級からの互換があるので後で替えてもいい。

 上級と下級なら円安など関係ないから。


「それではこれで……」


 衣咲がそう言って席を立ちVIPルームを出ようとしたとき、


「あっ待ってください」


 志穂がそれを制し、衣咲はくるっと志穂に顔をやった。


「んっ?何?」


「何故、会長は裏の両替商に……」


「ふふ。そんなこと、どうでもいいでしょ」


 衣咲は頑なに答えなかった。


「それでは志穂さん、莉音さん、マキャファートさん、さようなら」


 衣咲は別れの挨拶をして、今度こそVIPルームを退出した。


「さて、志穂。これからどうするんだい」


「もちろん、スーパーマーケットに……」


「場所は知ってるのかい?」


「………………」


「スーパーマーケットで何かを買うときは、志穂だけではなく莉音も一緒に行かないと無理だよ」


「……わかってるわよ」


「…………じゃスーパーマーケットの場所を莉音に言っておくね」


「っ!?何で!?今言えばいいじゃないの!!」


「志穂、わかって欲しいんだ。君一人じゃ無理だ。だから…………」


「だから何?」




「一人で突っ走りらないでほしい」




「っ!?」


 志穂に突きつけられた明確なマキャファートの思い。いや、圧力。


「くっ」


「あっ志穂ちゃん!!」


 志穂は何も言わずVIPルームから出た。


「…………まったく、勝手に出ちゃあダメじゃないか。志穂と莉音を結託させようと思ったのに」


 マキャファートの声は莉音には届かない。

 莉音は志穂を追いかけるように出ていったから。


「おそらくだけど。志穂、君の思い通りにはいかせないよ」


 マキャファートはそう口に出し決心した。






















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