子会社魔法少女
親会社。ある会社に対して、資本や取引関係などで実質的に支配権を持っている会社のこと。
100%出資の子会社は親会社とは別の会社である。
しかし100%出資の子会社だから子会社の経営や管理、監督には親会社が責任を持つ関係上、子会社の社長や役員のほとんどは、元親会社の役員クラスが就任、もしくわ親会社に籍を持って子会社に出向してきた人ばかりだろう。
子会社は子会社で、連結子会社ではない。
子会社は支配が一時的であると認められる企業
でもある。
もっと言うと、株式51%以上を一つの会社で持つ必要はなく、ビジネスパートナーと二つの会社で持つことも可能だ。
例えば、魔法少女という子会社があり、その内17%の株券を持つのはマキャファート、35%の株券を持つのはとある資本家ならどうだろうか。
完全にマキャファートの言いなりというわけではない。もちろん35%持っているけども、経営等などは委任するというのもあるが。
つまり支配権の分散化である。
志穂は天月町に存在するとある会社にいた。
その会社の最奥にある会議室の高級ミーティングチェアに志穂は座っていた。
会議室に置かれている大きなブラウン管のテレビに人が写されていた。
「……超越通貨?……ですか」
「どう?貴女は知ってる?」
「いいえ、知りませんわ」
「そう」
志穂と国際テレビ会議している女性は金髪碧眼の資本家だ。
ちなみに80年代半ば頃からようやくテレビ会議が実用的になった。
「それでその超越通貨は国際通貨との違いはなんですの?」
「まぁ、超越通貨でないと買えないものがあってね…………」
「地域通貨ですの?」
「いや、そういうのではなくて。うーんまぁ、ドルを超えたドルというか。とりあえず超越通貨さえあれば、核兵器とかが世界に流れる」
「…………どういうことですの?志穂」
「超越通貨で買えるマーケットがあるの。で、そこで買えるものは核兵器みたいな物なの」
「……はぁあ?」
「……ごめん、何を言ってるかわからないと思うけど、私も何を言ってるかわからない」
「……何を話に来たんですか……志穂は」
「……貴女は魔法を信じる?」
「……ビジネスの話ではないのですか?志穂」
「いいえ、ビジネスの話よ。ただ魔法がすごく関わる」
「……魔法はあまり信じませんけど、志穂のビジネス話なら信じます」
「核兵器より破壊力のある魔法を超越通貨で買えるの」
「…………」
「いや、貴女がそういう顔をするのはわかるけど、けっこう本当の話よ」
「それで何ですの?」
「超越通貨は国際通貨と替えることが出来るの。そして、私は買いたい物がある。だから」
「出資をして欲しいのですか?」
「そう、そういうこと」
「まるで、魔法を買うことがTOBみたいですわね」
TOBは株式公開買い付け。会社の経営権をとるために一般株主から株式を買い付けること。
攻撃する会社が一般株主から一株千円で買いますよ。と来ると、防衛する会社が一般株主から一株二千円で買いますよ。となれば攻撃する会社が一般株主から一株五千円で買いますよ。と攻撃と防衛側で買い取り価格を言い合い、信用にも関わるが高い方を一般株主は選ぶ。
それがTOBの勝利と言えよう。
「わかりました。ではしばらく検討をさせてください」
「お願い頼むわ。エリシア」




