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レベル255の魔法少女  作者: パラドックス
第一章 魔法少女たちのロール
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MAP兵器

 薄目を開く。志穂の意識はわずかに覚醒した。

「いっつっ……」

 志穂の身体は全身を強く打ったはずなのに傷一つなかった。莉音の回復魔法だ。それと防御魔法も。

 爆風によって吹っ飛ばされた志穂はHPが1になり気絶もした。しかし莉音の回復魔法により全回復。だが、状態異常の気絶は回復できなかった。志穂は自然回復したのだ。

「っ!?」

 志穂は甲板に出て状況を把握した。

「……何……これ」

遠くの海上にはキノコ雲がたっている。

「すみれの魔法だね」

 マキャファートは気絶から自然回復した志穂に言った。

「マキャファート!」

「すみれはMPが9回しかない。いやもう8回しかないか。」

「それって、どういうことなの!?」

「すみれのロールは『戦略』で熱属性で特異性はエネルギー。レベルは50」

「だから、どういうことなのよっ!!」

「Mass Amplitude Destruction Bomb 

 大量広域破壊爆弾

 通称MADボム

 莫大な熱エネルギーを放出して大爆発を起こす

 一撃必殺の『グラウンドゼロ』付き

 つまり爆心地にいた敵は必ず『死ぬ』」

「っつ !?」

「まずは、ファーストインパクトかな?

 2万0770平方キロの範囲を焦土と化す」

「……っっ!!?」

 志穂はマキャファートが説明することに戦慄する。

 ソ連が開発した人類最強の核爆弾、ツァーリボンバ。その核爆弾の致命的な火傷を負う熱線の効果範囲の半径は58キロ。単純計算で1万0568平方キロを焦土と化す。

 今回のMADボムはそれの約二倍の威力である。

「ステータス見たところ、これが最弱だね。これから威力も範囲も上がるね。これは2万キロ級」

「………っっ…!!」

「下から言うと、

 12万0500平方キロの12万キロ級

 24万3600平方キロの24万キロ級

 64万3800平方キロの64万キロ級

 79万6100平方キロの79万キロ級

 328万7000平方キロの328万キロ級

 959万7000平方キロの959万キロ級

 985万7000平方キロの985万キロ級

 2240万0000平方キロの2240万キロ級

 までいくね」

「……ッッ…………ッッ!!?」

 もしこれらを太平洋上の海ではなく地上で大爆発を起こせば世界は地球は滅ぶだろう。

「マキャファートっ!!その事を知って……」

「いや、わからなかったよ。爆発するまで」

 果たしてそれが本当なのか志穂には信じられなかった。

「でもとりあえず爆心地まで行って見よっか。すみれ、おそらく千代子も回収するために」

「…………ッッ」 

 志穂はマキャファートの言う『回収する』という言葉にひどく嫌悪感がした。

 そして一時は大破してたものの莉音の回復魔法でもとに戻った新長門を爆心地まで航海する。



 新長門が爆心地まで航海する途中、海上に千代子が浮かんでいた。フロートフットにより海中に沈みはしなかったが、気絶したまま流木のように海上に浮遊していた。

「千代子っ!!」

 志穂はすぐさま新長門から小型ボートを出し千代子の所まで行き千代子を回収した。

 千代子を新長門まで運び横にした。千代子はHPは全回復はしてたが気絶したままだった。

「次はすみれだね」

 マキャファートは淡々と言った。



 千代子を新長門に乗せ更に爆心地まで進む。

 すると、正八面体が海上に浮遊していた。

「あ、あれだ。あの正八面体がすみれだ」

「……っっ!?……どういうこと……なの」

「おそらく、魔法を使ったあとあんなになるんだよ。死んではいない。まあ、しばらくもすればもとに戻るだろ」

「…………、……」

 志穂は無言で、小型ボートを出しすみれの亡骸を回収した。

「……マキャファート、約束して。もうすみれに魔法を使わせないで……」

「できれば、そうしたい。だが、敵がどうしてくるかにもよる。敵にはいつでも使えるぞっと思わせたい。そして使わない。

 僕はそうしたい」

「ダメよ!絶対に使わせないで!!」

「…わかったよ、すみれにそう伝いといてね」

 マキャファートはそう言うとぷいっと新長門の何処かに行った。




 新長門は新信濃に戻った。

 新信濃の戻る途中すみれはもとに戻った。しかし気絶したままだった。

 対して千代子は目を覚ました。気絶状態から回復したのだ。

「志穂ちゃん!大丈夫だった?」

「……莉音、私は大丈夫。しかし、千代子はまだ全快ではない。すみれも気絶したまま」

「しーちゃん、顔色がよくないですけど、大丈夫ですか?」

「……ちょっとびっくりしだけよ。大丈夫」

「そうですか」

 美春はほっと胸を撫で下ろした。

「莉音、美春、千代子、聞いて。もう二度とすみれに魔法を使わせないで。……お願い」

「……志穂ちゃん」

 志穂は沈痛な面持ちで皆に希った。






 うーー。うーー。

 耳障りなサイレンが鳴る。

「まさか、イルヴァ!」

 アイラは驚きを隠せなかった。

 サイレンはイルヴァの生体反応が無くなった事をさす。

 イルヴァは死んだ。

 MADボムの能力は大量破壊であるがすみれのMADボムは一撃必殺の能力付き。

 一撃必殺の名はグラウンドゼロ。

 その名の通り、爆心地にいる敵を必ず殺す。

 爆殺する。

 イルヴァの肉体はバラバラどころか粉々のミンチになった。

 故に海上や海中に遺体という遺体はない。

 本当にないのだ。

 サイレンが鳴ったあと、高音のコール音が鳴った。

戦闘記録が送られたのだ。

 部隊は戦闘の際、記録する。その記録を見て反省をしながら、次の戦闘に生かす。

 アイラも今までの戦闘を見てきた。アイラの戦闘後、魔法少女が二人いや三人増えた事を知る。

 そしてアイラは送られた記録を見て戦々恐々とする。

「確証……破壊……だと」

 確証破壊。絶対に破壊できること確証する。もし、それが双方にあれば相互確証破壊となる。

 しかしアイラの部隊にそんなものはない。

 一方的に相手側が持っている。

 交渉の使用がない。

 無手で無抵抗の相手に刃物を振り回し脅しているようなものだった。

 もし、次。次は地上だったら。重要な拠点だったら。

…………恐怖しかない。

「畜生、ネズミめ……」

 アイラは部下を失い、首根っこを捕まれ、胸に刃を突き付けられた。

 アイラは絶体絶命だった。

 圧倒的不利であった。

 回復魔法の永久機関、確実に破壊できるMADボム。最低でもこの二つが有る限り、

「勝てる気がしない」

 アイラはそう呟いた。

 しかし、

「だが、たからといって。だからといって、逃げる気もやめる気もしない。

 やめてはならぬ!!

 立ち止まってはならぬ!!!

 私は国家そのものである!!

 絶対に屈しない!!!

 覚えとけよ。

 マキャベリズムとファシズムの塊、

ネズミめっ!!」




 アイラは決意する。絶対に殺す。



 莉音達は決意する。絶対に使わない。



 マキャファートは決意する。絶対に勝つ。




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