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処女作です。よろしくお願いします。
「あ?んだ此処?」
やけに渋い声が真っ白な空間に響く。
黒髪で赤と青の虹彩異色、切れ長な目に高めの鼻、キッと上向きの眉、シャープな顎とモデル顔負けの顔に、血の斑点が幾つかあるせいで色々台無しな男。真っ黒な踝丈のロングコートも返り血で濡れていた。
「あ~、やっぱ死んだか。そりゃそうだ。幾ら早乙女でも九条と大和相手にどうしろってんだ?挙句50人程度に千人規模で来やがって!こんなムリゲー出来っこないわ!」
「その割に8割方殺ってたじゃないさ」
独り言に答える、男か女か区別の付かない中性的な声。
「じーさまがヒャッホイしてただけだろ」
「君も十二分にやってたと思うけどね?」
「まぁそりゃ覚悟は有っても死にたかねぇし…って?!さっきから誰だyって眩し!!」
ペカーっと輝く人影が一つ。背後にいつの間にか姿を現していた。
「あれ、御免御免。これくらいでどうかな?」
独り言のつもりが聞かれてたとは…はずっ!
てかいきなり気配もなく背後に立つな!
後、全然後光眩しいわ!光量減っても顔見えんぞ?!
ふぅ落ち着け俺。クールだ、クールになれ。例え突っ込みどころが有っても今は違うぞ。