二十二歳 三月二十五日 現在
日記みたいなのを書いてみました。小説を読んだら書きたくなってしまって。案外、影響を受けやすい体質な故、いつ終わるか分からないですけど、気長に読んで頂ければ幸いです。
なお、この物語は半分フィクションであり、実在する個人・組織・事件とは一切関係ありません。
夢を見た。寝た時にぼやけた記憶が残る、あの「夢」。
内容としては結構幸せで、人によっては辛いかもしれない夢。脳内に刻まれたそれを写していく。
今は立春?って言うのかな。まだまだこの地域は寒くて氷点下行ったり来たり。たまにお天道様の機嫌が良くなって暖かかったり。そんな、寒くてストーブも温度設定を低めにして、ガスとかも極力使わないように気をつけて生活してる中で、夏の暑い日の夢を見た。
こんな場所でも夏は結構暑い。どうせ大した事ないんでしょ?なんて本州からは思われるかもしれないけど、日中なんてみんな変わんないよ。涼しいのは夜だけなんじゃないかな。
そうそう、夢の話ね。ついつい別の話になっちゃうんだよな。大人になってから人と会話するのも少なくなっちゃってさ、心の中では話してるんだけど仕事中だし。会社が嫌いでも無駄口叩かないでそれなりの仕事はしないとね。お金無いと困るの自分じゃん。
また、話が逸れたな。本題に入ろうか。夏の、しかもジメジメして暑くて汗も引いてくれない日の夢。やけに鮮明に覚えてるのは覚えていたいって思うからだろうか。
お祭り。
近所、なのかな。見たことはない景色だけど、どこか懐かしさがあった。石造りの塀みたいなのがあったから多分神社か何かの祭事じゃないかな。そこに僕はいた。
なんと隣に可憐な彼女付き。はは。この時点で結構最高だろ?お祭りデートなんて学生時代、と言うか今もした事ないよ。しかも私服じゃなくて結構気合い入れて浴衣着て来てんの。髪も結って、お化粧もして綺麗だっなぁ。顔はよく覚えてないんだけどさ。実際、彼女は今も昔もいないわけだし。昔、想いを寄せた女子はいたし、告白もしたけどダメだった。その時はまぁまぁ辛くて、片手くらいしかいない友人に話を聞いてもらったもんだ。今考えると、怠慢だったね。ロクに努力しないくせに、誰かに愛してもらおうとか。
話を戻すけど、日はまだぎりぎり落ちてない時間帯だったかそのくらい。薄暗かったかな。僕は確か、草むらの上で座ってたのか「行こっか」だなんて彼女に手を引かれたのは覚えてる。多分、この後に花火大会があるのか、はたまた屋台を回っていなかったのか。その時、体温も感じられたらまだ夢は続いただろうね。しばらく手を繋ぐとかハグとか、体温が感じられるような事はしてこなかったし人の温度なんてすっかり忘れてしまっていたけど、あの時彼女に温かさとかそういうのが無かったのだけはわかった。だって夢だし妄想だし。そう感じちゃうと何だか、さめてさ。
それで終わり。夢じゃなけりゃな。この感覚は何回目だろう。
起きたら下半身が気持ち悪かった。うげ、この歳になって漏らした?今年、二十三だよ?そんな嫌な予感を抱きつつ学生の時よりだいぶ痩けてしまった肉体を持ち上げた。
セーフ。よかった。ただの汗か。と、同時にストーブの設定温度を見る。20度。チッ、やっちまった。寝てる時は別に温度低くて良いのに。
しかし、嫌な、いや、良い夢…うーん。どっちとも言えないかな。きっと彼女がいたらこんな感じかな?肉体も精神も火照って、勢いが余るかもな。結構な頻度でぶつかって喧嘩して、なにクソと思うんだろうな。でも、今のダラダラした生活よりかは良いかも。
この前勢いで買った車のローンをいかの早く返すか考える毎日。いや、それ以前に人間をあまり知らないばっかりに50万近く詐欺にも遭った。今はとりあえずなんとか立て直せてる。でも、節制はなんとなく身についていてネットで買ったレトルト食品、スーパーで買う半額の札が貼られた弁当を食らう日々を続けている。同期が小綺麗な弁当を作っていたのを見て、羨ましくなって自分でも自作してきたけど、あまり美味しくないうえに見た目もそんなに。しかも、金がかかる。他にも、光熱費とか月末とかでビビる毎日。休日は…ゲームしてYouTube見て、たまにカラオケ。最近また腕を上げた気がするので明後日辺りにまた行こう。あー、そういえば髪切らなきゃいけないな。高いんだよな、美容室。そう思いながら、家計簿のアプリを開いて、予算の欄に3,500円分の予算を追加してタスクを閉じた。
ずーっと金。
金。
金。
金の事ばかり考えている。
ふぅ。つまんねぇな。やり直せねぇかなって一日に一回は考える。
あの時、友達と遊ぶ事を選択していたら。
あの時、進路を決めあぐねていたら。
あの時、もっと別の努力をしていたら。
あの時に…あの時に勇気を出せていれば。
今はもっと幸せだったかもしれないな。
書きたくなったら、また書きます。まだ、大人にはなれそうもありません。