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きみと6月の雨  作者: 藤井 頼
始まりの雨
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05話 4月は花時雨

新学期が始まり野球部にも新入生が入ってきた。授業に部活に目の回る速さで日々が過ぎていった。学校へ続く土手沿いの桜も満開を過ぎ、春の嵐によって徐々に葉桜へと姿を変えていた。


「一馬くん、今度の練習試合の資料、監督から預かったよ。」


「ああ、ありがとう。蒼井(あおい)は今日4限までだっけ??」


蒼井(あおい)友梨(ゆり)は同じ学部の同級生で野球部のマネージャーでもある。


「また蒼井といたのか!いい加減付き合ったらどうなんだ?」


「真田、朝から変なこと言ってんなよ。」


真田も同じ学部で野球部だったこともあり、1年の時から3人でいることも多かった。


「さ、真田くん、そんなんじゃないから。一馬くんだってそんなこと言われたら…迷惑だろうし…。」


「そうかー?ミス東利大の彼女なんて鼻が高いだろ。な、橘?」


「まあ、そうだけど。お互いそうゆう気持ちじゃないのに付き合うとかないだろ。」


「…それは、わかんねーだろ。」


「は?」


「えっと、じゃ私は次第2講義室だから行くね。また部活で。」


俺と真田の会話を遮るように蒼井はそそくさと講義室を出て行った。


「あーあ。」


真田は意味ありげな溜め息を盛大につき、俺の隣に座りノートと教科書をだしている。『なんなんだよ。俺変なこといったか?』真田の態度に納得いかないものの、授業が始まりそんな会話もどこか遠くに感じていると本屋で会った彼女のことを思い出した。


「おい、橘。授業終わったぞ。」


すでに荷物をまとめ席を立つ真田を追って席を立った。


5月はゴールデンウィークの合宿が終わると、目の前に迫った6月の大会に向け今まで以上に部活が忙しくなり、本屋の彼女を思い出す事もなくなった。

明らかに好意を寄せている蒼井に気づかない一馬。それを見てイラつく真田。大学組は完全なる三角関係が出来上がってます。


それでも真田は捕手である一馬に一目をおき、一馬も真田を認める信頼関係がある二人。


蒼井友梨◆一馬と真田の大学の同級生。野球部のマネージャーで、二人のことを影ながらサポートしている。幼少期に父の海外赴任で5年ほどイギリス生活。父、母、兄(6個上)の四人家族。

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