線香花火(200文字小説)
未だに暑い日が続いているのだけれど、暦の上では秋が始まっている。
けれど、頬を伝う風にはそんなにおいも感じられる。
「夏も終わりだね」
そう言って遊び忘れた花火を持ち出してきた彼女。
線香花火に火をつける。
「終わらないで…」
何に願をかけたのか、彼女の手が震える。
その刹那、オレンジ色の球が離れて行く。
「あっ…」
彼女の瞳に悲しみの色が浮かぶ。
「大丈夫だよ。僕は離れないから」
笑みを浮かべる彼女がとても愛おしい。
未だに暑い日が続いているのだけれど、暦の上では秋が始まっている。
けれど、頬を伝う風にはそんなにおいも感じられる。
「夏も終わりだね」
そう言って遊び忘れた花火を持ち出してきた彼女。
線香花火に火をつける。
「終わらないで…」
何に願をかけたのか、彼女の手が震える。
その刹那、オレンジ色の球が離れて行く。
「あっ…」
彼女の瞳に悲しみの色が浮かぶ。
「大丈夫だよ。僕は離れないから」
笑みを浮かべる彼女がとても愛おしい。
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