THE SECOND DATE 16 [Her only of the world 2]
正確に言うと会ってはいない。
私は会ったという意識がない。それに会話もしてない。
見かけたらしい。
入学式なのに、上級生が、廊下の窓から、ボーッと空を見つめているのを。
それを言われ私は思い出した。その時のことを。
確かに佳己ちゃんのことは覚えていない。それは当然実際会話も目も合わせていないからだ。
佳己ちゃんの一方的な記憶。
で、私がその時何をしていたかというと。
間違えたんだ、入学式って忘れてたの。
忘れたい、忘れていた恥ずかしい記憶。
誰もいない教室、というか自分がどの教室か分からずに気づいたんだよね。
誰もいないしさぁ。まずそこで気付けって話だよね。
途方に暮れ、自分のバカさを考えてる時の出来事だ。
佳己ちゃんもその時に私を好きになった訳じゃないらしい。
ただ単純に、何してるんだろうあの人と思ったんだって。
そりゃそうだ、私も思う。実際思ってたし、自分のこと。
すごいファーストコンタクトだ。ちゃんというとファーストコンタクトではないかな。
そのあと私はただただ普通に帰った。
佳己ちゃんも教科書を受け取り帰ったらしい。
でも、佳己ちゃんはそのボーッと空を見つめてるバカな先輩を見て、それに気を取られて自分の悩みを家に着くまで忘れていたらしい。
ちょっとでも役に立てたなら良かったかな。
良かった!それが狙いさ!そうしといて!
ってことに出来ないかなぁ。
読んでいただきありがとうございます。




